
アシェットの「ブルートレイン3車両をつくる」の話題です。
スペシャルスケールの1/32ダイキャストギミックモデルをを120号掛けて作っていくシリーズです。14号から17号までの4号分が届きました。15号の書店販売日の23日に不在通知を受け取っていたのですが、年末の多忙でなかなか平日に再配達設定できず、結局週末の26日の土曜日の午前中に手にすることが出来ました。単身赴任先の一人暮らしの社宅に届けてもらう為に、確実に自分が受け取れる時に持ってきてもらう他ありません。多忙な佐川急便のドライバーさんに何度も来てもらうわけにはいかないので、来月以降も土曜日の受け取りとなりそうです。

前回から4号まとめての梱包となっています。
デアゴスティーニの様に書店販売のパッケージをそのまま梱包するのではなく、このアシェットのシリーズでは4号分のパーツをまとめて箱に入れ、4冊の冊子と一緒にデザインされたスリーブを巻いている状態で届いています。このスリーブ、バインダーを購入しない私としては冊子をまとめるのに便利だと思って前回のものを保管していましたが、毎回付いてくる様なので、今回以降は箱と一緒に捨ててしまいます。

書店販売のパッケージを省略したこの方法、ゴミが少なくなって私にとっては好印象です。今のところ、私の手元に来たものではパーツの欠品や破損といった事故はありません。

早速14号から組み立てていきます。
今回はEF66のスカート周りの組み立てです。機関車の顔の部分の組み立ての為に、楽しい作業となりそうです。

細かい樹脂製パーツの組み立てばかりで、このところプラモデルを作っているかのような気分になっていましたが、嬉しいことにスカート部分の3つのパーツは亜鉛ダイキャスト製です。エッジが効いていて、とても良い造形です。画像で見ても樹脂製と違いが判らないのですが、実際に見ると質感が良好です。牽引機のEF66は、外装部分は金属製の箇所が多い様子です。客車2両とは、模型としてのクオリティの差があるように思います。

今回のスカート部分の組み立てでは、ジャンパ栓等の機器類を組み立てて取り付けていきます。こちらはもちろんABS樹脂製。細かい作業が続きますが、今回はさほど難易度は高くありません。

金属製のスカートにジャンパ栓等の小さなパーツを取り付ける時はゼリー状の瞬間接着剤を使用しました。白化しないように少量のみの使用です。
あまりにプラモデルの様な樹脂パーツの組み立てが続いていたため、プラモデル用の流し込みタイプの接着剤も買ってきました。プラモデルの製作には絶大な威力を発揮するこの流し込みタイプですが、残念ながらABS樹脂とは相性が良くありません。説明書きに「スチロール樹脂専用」とちゃんと書かれていました。

続いて15号も組み立てます。

15号では、食堂車のオシ24形の客室仕切りドアなどを組み立てます。デッキ部にある休憩室を組み立てた後、客室をデッキを隔てる仕切りドアなどを組み付けていきます。

客車は基本的にABS樹脂パーツばかりの様です。
13号で組み立てたオシ24のデッキ部に休憩室の座席を取り付けます。食堂車が満席の時に座って待つ場所となっていました。喫煙席にもなっていたと思います。

仕切りドアの取り付けは床の裏側からビス止めとなります。強度の欲しい部分なのでガッチリとめたいところです。

客車側の組み立ては、機関車と比べて簡単なものが多いように思います。15号はすぐに終わってしまいました。
客用施設の内装は、実際に乗客となっていた時に目にしていた場所なので見ていて楽しいものです。私は残念ながらオシ24で食事をする機会がありませんでしたが、電車特急の食堂車もこんな感じの待合室があったことを覚えています。

続いて16号を組み立てます。

16号の組み立てガイドの5ページと6ページの訂正文書が入っていました。一部のパーツ番号の表記に誤りがあったようです。白黒のコピー用紙ではなく、ちゃんと冊子と同様にカラー印刷されたものです。

今回の作業はEF66の連結器周りの組み立てです。
密着自動連結器や解放テコなどを組み立てて、14号で組み立てたEF66のスカートに取り付けていきます。

連結器は残念ながらABS樹脂製です。これが金属製ならずっと質感が良かったのにと思います。
この連結器は、機関車と客車と連結して展示する際には、実際に機能するものになっているはずです。しかしナックル部分はスカスカに動いてしまうために、ガッチリと連結するという機能はありません。飾るための最低限の連結が出来れば良いという状態です。もちろん走行など出来るわけは無さそうです。
スカート部分とはスプリングを仕込んで組み込むため、実車同様、左右に振ることが出来る仕組みになっています。

今回の組み立てでの注意点は、解放テコへのリンク取り付けや錠揚げ取り付け時のピンのはめ込み等です。錠揚げを取り付ける小さなリンクパーツにきちんと穴が開いておらず、私はピンバイスに取り付けたドリルを使いました。小さな穴から開け、最終的に0.8mmの穴にしてからピンを差し込んで取り付けました。ピンは小さく失くしやすそうなので要注意です。ピンセットでは難しく、ラジオペンチやヤットコが必要かと思います。

解放テコは実際に稼働する仕組みです。しかし錠揚げは連結器に刺さっているだけなので、抜いて連結開放するわけではありません。しかもスポスポ抜けるために、これはボディへの組み付け時に接着したいものです。

今回連結器を取り付けたスカートにEF66の前面部を載せてみます。まだブレーキホースが取り付けられていませんが、ほぼ全面の完成形が見えてきました。パーツが細かく分割されていている為に、細部までディティールが再現されていることが分かります。解放テコやリンク等が青くきれいに塗装されているのも良い感じです。

鉄道博物館に保存されているEF66の11号機の実機と比較してみます。11号機は初期製造タイプなので少し異なる部分がありますが、今回の模型はジャンパ栓の位置などよく表現されていることが分かります。

11号機は解放テコは黒い状態ですが、リンクは模型と同様に青く塗られています。細かい部分ですが嬉しい事です。

模型の顔としてはなかなかの造形かと思います。機械的には機能しないとはいえ、連結器の解放テコやリンク、錠揚げが再現されているのは大型模型ならではの醍醐味です。最終的には錠揚げは差し込んだ状態で接着する予定ですが、それまでは解放テコを動かしてスポスポ抜いて楽しみたいものです。

非公式側には、ジャンパ連結受が取り付けられています。これはEF66の旅客機だけにあるもののようです。

鉄道博物館の11号機には、このジャンパ連結受はありません。この機関車は保存に際して極力製造時のオリジナルの姿に復元されたとの事なので、後に取り付けられた高速コンテナ貨車用のコックなども取り外されているので、スカート部分は非常にシンプルです。
電気機関車は号機毎の違いがあまりないように思っていましたが、こうして模型を製作していると、それぞれ特色があることがあって興味深いものです。かつてデアゴスティーニの蒸気機関車C62を製作していた時も、その号機毎の違いを楽しんだものです。
鉄道車両は人や貨物を運ぶための道具。設計時に規格化されてはいるものの、実際の目的や用途によって加工されていくのは当然のことです。同一形式ながら、製造時期や配置場所毎の違いを知ることが出来て知識が増えるのは、鉄道車両の模型を作っていることの楽しみの一つでもあります。

続いて今回最後の17号も組み立てていきます。
今日届いた4号分は、前回よりもサクサク進んでいます。ただ、冊子の方の情報記事が非常に簡単になってしまいました。今号に至っては、北陸本線に走っていた「北陸」の記事3ページ。文章は僅かな写真解説文のみ。もはや雑誌の体裁を成していません。アシェットのパートワークって、他もこんなものなのでしょうか。

17号では、オシ24形の台車の外側を作ります。
24系25形客車の台車はTR217Cという形式の空気バネ台車です。私は結構25系25形の乗車経験がありますが、非常に静かで乗り心地が良いのは、この優れた台車の効果が高いこともあるかと思っています。
今号の組み立てガイドには「オシ24の台車を組み立てる」と説明されています。作成するもう一両の客車のオハネフ25形の台車もTR217Cです。私は鉄道車両の台車に詳しくないので迂闊なことは言えませんが、台車の形式名が同じなら、基本的に同じものだと思っています。でもこのシリーズでは、模型的に少し違いがあるのかもしれません。今後、同様の台車はあと3つ作るので、組み立てガイドの指示通り、両車両のパーツが混ざらないように気を付けていきたいと思います。
台車枠のパーツは嬉しいことに亜鉛ダイキャスト製です。シリーズのキャッチフレーズでは「スペシャルスケール1/32台ダイキャストギミックモデル」と謳っています。しかし機関車のEF66の外装は一部金属台ダイキャスト製ながら、2両の客車は殆どABS樹脂製かと諦めていました。既に組み立てているオハネフ25形のボディ外装の妻面パーツは、無塗装の青色ABS樹脂の生地そのままに、シルバーの帯塗装がなされている状態。実車では帯はステンレス製の貼り付け帯です。この客車模型は大型の割にやけにチャチになる可能性があります。不満があるのなら自分で客車外装を塗装し、帯も銀テープで作れば良いのでしょうが、単身赴任先の社宅住まいでは塗装作業は出来ません。
台車は、ABS樹脂製とはいえ車重が掛かる部分の為に、強度保持の目的で金属製にしたのかもしれません。樹脂製にするよりコストはずっと掛かることでしょう。その効果あって、質感は相当に良くなることと思います。

今回も若干細かいプラ部品組み立てがあります。
台車の空気バネまわりのオイルダンバーの組み立てで、ようやく流し込みタイプの接着剤が使える場面がありました。ABS樹脂とは相性が良くはありませんが、あまり力が加わらない箇所ならある程度の強度の接着は出来ます。組付けてから流し込めるので、いちいち分離して塗布する必要がありません。しかし他の箇所では使用することが無かったので、この接着剤は、このシリーズでは要らないでしょう。

空気バネ周りの組み立ては少し細かいながら、今回も難しい作業はありません。台車枠にベアリングを仕込み、外側に空気バネパーツを貼り付けていきます。

今回唯一神経を遣ったのが、台車枠へのベアリングの組み込みです。亜鉛ダイキャスト製の台車枠パーツにベアリングを仕込む際、位置決めしてから押し込む必要があります。ベアリングが曲がっていたらのちの作業で車軸が入らなくなります。まっすぐ押し込む事を意識して慎重に押し込みました。

台車枠の外側パーツに内側パーツをはめ込み、位置を合わせて空気バネ周りを接着します。金属とABS樹脂との接着となります。水性の模型用セメダインを使用しました。スーパーX等の多用途用接着剤の方が強度があるのですが、今回の様なあまり負荷がかからない箇所には、糸を引かずに扱いやすい水性接着剤を使ってしまいます。

空気バネ周りを取り付けた台車枠の外側が二つ組み上がりました。同様のものはあと3つ作っていくことになります。
空気バネ周りだけじゃなく、軸箱周りも別パーツに分けて欲しかったところです。強度が必要なので一つの金属パーツとしたのかもしれません。このシリーズは、細かくパーツを分ける必要性があるのか理解に苦しむところがあったり、今回の台車の様に大雑把に一体成型してしまったりしています。私はまだこの模型の設計方針が掴めない状態です。

17号までに組み立てた全パーツを並べました。
EF66の前頭部がほぼ完成しています。その他はシリーズで組み立てる3両の特徴的な部分をつまみ食いしている状態です。17号の台車の様に、まだこれから同じものを繰り返し組み立てる箇所もあります。
EF66形の前頭部も、今後の作業でもう一つ作っていくわけです。結構細かい作業がありますが、一度行った事は、最初よりは上手に出来るでしょう。出来れはヘッドマークはきれいに出来た方の前頭部に取り付けたいものです。

私は今のところ、組み立てている仕掛品は創刊号のパッケージを利用して保管しています。しかし今回でほぼギッシリ状態になってしまいました。来月届く18号~21号を組み立てたらもう入らないでしょう。破損や散逸を防ぐ保管方法を考えていかねばなりません。

次号18号では、EF66の排障器などを取り付けていくようです。
今回の4号分の工作は年明けになるかもしれないと思っていましたが、何とか年内に済ませることが出来ました。模型のパーツを持って年末に自宅に帰省するわけにはいきません。趣味を楽しむにも、二重生活は何かと不便です。
まだ28日と29日に仕事があるので、帰省するのは29日の深夜か30日の朝になってしまいます。十分に感染症対策をして移動したいと思います。年末年始の東海道新幹線、もちろん指定席の予約は一応両日入れていますが、まだ結構空きがあるようで、つくづく今年は異常事態であることが分かります。但し、年始の1月3日に東京に戻る新幹線はほぼ完売状態。帰省のUターンラッシュは密にならないように気を付けなければなりません。
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アシェット「ブルートレイン3車両をつくる」第10号~13号 4号まとめて組み立て!
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