手のひらの上のエンツォ・フェラーリ、REAL DRIVE nano赤外線コントロールカー
デアゴスティーニのパーツ付きマガジン「フェラーリ・グランツーリズモ」を購読し始めて以来、モデル作成の参考となるようなエンツォ・フェラーリのプラモデルを探していました。しかしタミヤの1/24モデルは行き付けの店では欠品で、他にはなかなか食指が動くものがありません。通販の利用や予約してまで買う気はありません。
代わりに小さな手のひらサイズの赤外線コントロールカーを買ってしまいました。
実は、ラジコンや赤外線コントロールカーの方がプラモやミニカーよりもずっと安いのです。2000~5000円くらいでエンツォ・フェラーリもたくさんあります。プラモデルは3000円くらいですが、塗装や道具にも費用がかかります。また、マテル社製のフェラーリのモデルカーは1/43でも1万2千円位しますし、もっと大きな1/18なんて2万円以上です。買うのに勇気が要ります。
でも、いくらデアゴの模型の参考にするため、とは言っても、あまり大きなラジコンを買うと、遊んでいて家族に不審に思われること甚だしいものがあります。ホントはラジコンで遊びたいだけだったのじゃないかと・・・。
この赤外線コントロールカーは1/58スケールで、手のひらに載るサイズです。これなら隠しておくのも容易です。価格は2000円程度でした。株式会社シー・シー・ピーという会社から発売されています。
1/58スケールのモデルカー本体と、名刺大の赤外線コントローラーのセットです。
使用する電源は、本体がLR44ボタン電池3個、コントローラーは同じくLR44が2個です。連続使用時間は、説明書記載によれば、本体20分、コントローラー10時間です。電池はテスト用があらかじめセットされているので、いきなり走らせることができます。操作可能距離は1.5mなので、広い場所では遊べません。
本体の全長は80mm程度です。
このサイズならば、落とさないように気を付ければテーブルの上でも遊べそうです。コントローラーも車と同様に赤く塗装されており、割と高級感があります。
コントローラーは前後、左右のコントロールに加え、人差指部分で操作する「TURBO」ボタンがあります。その名の通り、押すと高速ダッシュします。前後、及び左右のスイッチはON-OFFのみの切り替えなので、微妙な速度調節やカーブの対応には「チョンチョン」と小刻みに押して調節するテクニックが必要です。
車体は小さいのですが、細かい部分まで作りこんであって、ディティールは中々良いと思います。
正面から見ると、フロントノーズのエアインテークの金網部分が見えます。中心部には跳ね馬のエンブレムが確認できます。小さくても大切な部分は手が込んでいます。但し、左右のサイドミラーは省略されています。仕方ありませんね。
フロントガラスを通して、内部の銅線などの回路が見えます。
全体のフォルムも、上下に薄いエンツォのスタイルを程よくディフォルメしていてカッコ良いと思います。3次元モデルを見ると、ホイールベースに比較してフロントのオーバーハングが長くてスポーツカーとしては不自然なスタイルです。フロントエアインテークから入る空気の流れを大切にしているのでしょうか。F-1をモデルにしているとは言いながら、形だけ見てもわかるのは、一般人が一般道を走る車のスタイルではないということですね。公道を走れるとはいいながらも、能力を発揮するためには平滑なサーキットをぶっ飛ばす必要があるのでしょう。写真を見ているだけではわからない造形が理解できるようです。
リヤビューも中々迫力があります。グランドエフェクト効果をあげるディフューザーも表現されていますし、4本出しのマフラーもきちんと塗装されています。ガラス部分が透けているのは、内部に赤外線の受光機があるからでしょう。
このモデル、走行中はヘッドライトが点灯します。
写真ではわかりにくいのですが、黄色く発光しています。小型の赤外線コントロールカーは、結構スピードが速くて操縦が難しい場合が多いのですが、この車はTURBOボタンを押さない限りは実にゆっくりとした走行なので、テーブルの上でも楽しめます。小回りも効き、直径25cmくらいで転回します。小さいから軽くて頑丈、しかも安く格好もマアマアということで、手軽にエンツォ・フェラーリの雰囲気を味わうことができました。
1/10のデアゴスティーニのフェラーリのパーツと比べてみると、タイヤに踏み潰されそうなほどの小ささです。
あまり模型作りの参考にはなりそうもありません。
焦る必要はありませんので、引き続き、手頃な価格で精密なプラモデルかモデルカーをボチボチ探そうと思います。本当にエンツォのプラモ買う気があるのかどうか、わからなくなりました。それを理由に模型店をぶらぶらしているだけなのでしょうか。
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コメント
5代目候補紹介有難うございました。
投稿: honest | 2008年11月 6日 (木) 21時23分
honestさん、こんばんは。
お持ちのエンツォコレクションの最小シリーズには十分でないクオリティかもしれませんが、チョコマカと走る姿は楽しくて、時を忘れます。狭い場所でも楽しめるスピードなので、最初の電池はじきに無くなってしまいそうです。
投稿: YUJI | 2008年11月 6日 (木) 22時15分
これくらいの大きさの車でも例の車載カメラ(URL)、無理すれば積めそうですね。(もう少し大きければ余裕で)
家の中のカースコープ、外より面白いかも知れません。
投稿: カズキ | 2008年11月 7日 (金) 08時21分
カズキさん、おはようございます。
もう少し大きくて安いラジコンいっぱいあることに今更驚いています。昔のラジコンは高かった・・・。
余裕でカメラ積めそうな物いっぱいあります。部屋を片付けないと、ガラクタばかり映りそうです。
投稿: YUJI | 2008年11月 7日 (金) 08時26分
縁遠いようなエンツオですが、デザインは奥山さんですし、ブリジストンを履いていますね。
投稿: honest | 2008年11月 7日 (金) 13時23分
honestさん、こんにちは。
私も模型を見てはじめて知りました。エンツォのブリジストンタイヤ。
F-1もフェラーリはブリジストンですし、関係が深いのでしょうか。フェラーリのフラッグシップに日本人デザイナーに日本製タイヤは誇らしい気分ですね。
投稿: YUJI | 2008年11月 7日 (金) 17時02分
エンツォの他、テスタロッサ、F430、512BBもあるんですね。
コントローラを別売りで車体だけばら売りしてくれればコレクションできますね。
ネットで検索していた流れで面白いものを見つけました。(URL)
一応USBハブなんで買っても経費で落とせます。
投稿: カズキ | 2008年11月 7日 (金) 17時40分
車種ごとに赤外線のチャネルが変えてあって、同時に走行して遊ぶことができるようです。
バイクエンジンのUSBハブ、楽しそうですね!こんなのがデスクにあったら、遊びながら仕事もはかどりそう・・・って、ギミックに電気喰うから、バスパワーのデバイス動かないかもしれませんね。
経費で落せるって、5000円のUSBハブ、価格面を突っ込まれたらどうしましょう
投稿: YUJI | 2008年11月 7日 (金) 20時22分
> 車種ごとに赤外線のチャネルが変えてあって、同時に走行して遊ぶことができるようです。
それだと一台のコントローラで共用できないですね。
> 経費で落せるって、5000円のUSBハブ、価格面を突っ込まれたらどうしましょう
YUJIさんの会社は大丈夫でしょう。新幹線もグリーン車だし飛行機もプレミアムクラスが使えるし。
ちょっとヒガミぽかったかな。ゴメンなさい。
投稿: カズキ | 2008年11月 8日 (土) 09時25分
カズキさん、こんにちは。
フェラーリ赤外線コンロトールカー、数台でレースすると楽しいかもしれませんね!
>YUJIさんの会社は大丈夫でしょう。新幹線もグリーン車だし飛行機もプレミアムクラスが使えるし。
いやいや、さすがに出張経費は新幹線や飛行機は普通運賃で精算して、差額は自費で出します。でもせっかく乗り物に乗るなら、移動中といいつつも楽しみたいものです。新幹線はエクスプレス予約のポイントが結構たまるので、特典でグリーンに変更する事も多いです。
投稿: YUJI | 2008年11月 8日 (土) 18時25分
> いやいや、さすがに出張経費は新幹線や飛行機は普通運賃で精算して、差額は自費で出します。
そうでしたか、YUJIさんはよほど乗り物好きなんですね。このブログも結構お金がかかっていますね。
このご時勢、すごい会社だなぁとうらやましく思っていました。
ウチの会社?「この不況で」って言うのは表向きで、社長が仕事もせずに模型で遊んでいるもんで・・・
投稿: カズキ | 2008年11月 9日 (日) 08時26分
カズキさん、おはようございます。
遠くに出張する時には、簡単なお土産も職場や家に買って行くので、出張が続くと貧乏になります。別に買わなくても良いのですが、出張する機会が無い方も多いので、反発を避けねばなりませぬ・・・。まさかついでに楽しんでいるなんで知られたら厄介です。
って、どなたかこのブログをご覧になっているかもしれませんね。ちゃんと仕事はしてますよ
投稿: YUJI | 2008年11月 9日 (日) 08時49分
この記事を読んで、私もアマゾンで赤外線コントロールカーの購入手続きをしました。汎用性を考慮してタカラQステアにしました。
前々からNATOCの技術を応用してNゲージ以外のコントロールも考えていました。
赤外線コントロールカーの場合、速度が速いのでPCの処理が追いつけるか心配でうまくいくかどうか分かりませんが。
NATOCの機材を全て流用するつもりですので気長に待っていてください。うまくいけば画期的なシステムになります。
遊んでいるようでちゃんと仕事しています。
投稿: カズキ | 2008年11月 9日 (日) 09時31分
カズキさん、こんにちは。
赤外線コントロールカーのPC制御をご計画中ですか!
鉄道模型よりも裾野が広そうなので、応用が利くかもしれませんね。楽しみです。
投稿: YUJI | 2008年11月 9日 (日) 13時08分
Qステアが届きましたので位置検出テストをやってみました。
これくらいの車速だとターボを効かせても認識はついてけるようです。
URLにPC画面を撮影したものをアップしておきました。(モアレが出て汚くて申し訳けありません)
コントローラはNATOCと同様実物を写真撮影したものを使っています。
PCからのコントロールですが当初QステアのコントローラにNATOCのI/Oコントローラリレー出力をハンダ付けしようとしていましたが、コントローラを分解したところちょっと改造が難しそうなので止めしました。
バッファローから出しているPC制御で赤外線コントローラ(価格4000円)が使えそうなのでアマゾンで発注しておきました。
ついでにこのエンツォも発注しておきました。
エンツォは人気があるのか他のフェラーリに比べて300円位高いです。
投稿: カズキ | 2008年11月12日 (水) 15時58分
カズキさん、こんばんは。
しっかり車を認識して追従していますね。
PCに繋いだ赤外線コントローラーでQステアもコントロールできるのですか!
鉄道模型よりもずっと裾野が広そうで、興味を持つ方が多そうですね。
投稿: YUJI | 2008年11月12日 (水) 21時23分
ここんとこ珍しく本業の方がめちゃくちゃ忙しくて赤外線コントロールカーの制御プログラムが頓挫しています。
久しぶりに赤外線コントロールカーの制御ができるインターフェイスがないか探していたところタカラが先月、発売した「Qトレイン」なるものを見つけました。(YUJIさんなら既にご存知かも知れませんが=URL)
Qステアの鉄道版です。
まぁ誰でも考えそうな企画とネーミングですが。
これのミソはNゲージだという事です。Nゲージのレイアウトを走らせる事ができるようです。レイアウトでの列車制御はコントロールはできないようですが。(レイアウトのポイントは切り替えられますが)
コントローラはQステアと同じだと思いますがちょっと列車っぽくしてあります。
下記はこれ関係の投稿サイトです。
http://traintrain.jp/campaign/qtrain
投稿: カズキ | 2008年12月14日 (日) 09時42分
カズキさん、年末進行のご多忙な中、コメントありがとうございます。
最近、鉄道おもちゃが非常に増えましたね!Qトレイン、店頭で見ていましたが、手に取っておりませんので、どんなものなのかは知りません。Nゲージサイズながら、赤外線コントロールだったとは驚きです。
Bトレよりも更に小型の車体なので、レイアウトの自由度が上がりそうですね。チョコマカ急カーブを走っている光景は楽しそうだと思います。ただ、私も年末多忙にて手を出している余裕が無いのが残念です・・・。
投稿: YUJI | 2008年12月14日 (日) 11時35分
赤外線コントロールカーの自動制御システムを公開しました。
URLに自動運転の動画をリンクしています。
結局、無改造でコントロールできる赤外線送信機は見つからずにQテスアのコントローラにNATOCのインタフェイスをハンダ付けするようにしました。あまりスマートではありませんが。
また赤外線の到達距離が思った以上に短くてすぐにノーコントロールになってしまいます。残念ながらオモチャの域は越えていません。
このエンッオもQテスアのコントローラで操作できますので自動制御できます。詳しくは弊社ホームページをご覧ください。
http://www.kumagaya.or.jp/~mcc/
開発にあたってはすぐにバッテリが切れたり、また3分間で自動的に車の電源が落ちるのでその間に焦ってデバッグしなければならず困難を極めました。
機能のひとつに画面上のチーズを車が自動的に追いかけるというのがありますが、いろいろとアルゴリズムを試したのですが一番シンプルなのがまともに動きました。こういったアルゴリズムを考えるのは結構楽しいです。
インタフェイスの問題や赤外線の伝達距離の問題等まだ課題はありますが一応やりかけた案件なのでひとくぎりつけておきます。
投稿: カズキ | 2009年1月19日 (月) 09時50分
カズキさん、こんばんは。
赤外線コントロールカーの自動制御システム開発、本当にお疲れ様でした。チョコマカと動き回る赤外線コントロールカーに勇壮なF1?の走行音、そして最後のオチまで用意しておられるのは、やっぱりカズキさんならではですね!楽しませていただきました。
鉄道模型コントロールを応用して無軌道のコントロールカーまで制御できてしまうとは、本当に驚きです。
投稿: YUJI | 2009年1月19日 (月) 18時38分