「週刊フェラーリ・グランツーリズモ」第37号
デアゴスティーニ刊、パーツ付きマガジン「フェラーリ・グランツーリズモ」(エンツォ・フェラーリをつくる)の第37号です。
今週は発売日に出張に出ていたので、すっかりこのシリーズの開封が遅くなってしまいました。工作はほとんど無いだろうとは思っていましたが、電機仕掛けの部分だけに早めにパーツを確認しておきたいものです。
今週の冊子の特集は、1971年式の365GTC/4です。アメリカ向けの豪華な2+2車ですが、生産台数も少なくてマイナーな車種です。
同時代の2シーターの365GTB4デイトナに華がありすぎるので、今となってはただ古臭く見える車ですが、この時代のフェラーリのフロントの波打つようなラインはやっぱり美しい。フロントバンパーと一体化したグリルも前衛的です。
ただ、この冊子に掲載されている青い365GTC/4、結構くたびれていてポンコツに見えるのが残念です。良い状態の車があまり無いのかもしれません。
今週の部品は、電子制御回路ユニットです。繊細なパーツなので、当然透明樹脂でしっかりとパッケージングされています。
部品の一覧です。
電子制御回路ユニット、ビス10本(GGタイプ)2.3×6mm、ビス3本(DDタイプ)2.3×5mmです。GGタイプの10本ビスは保管指示です。
電子制御回路ユニットは幅60mmの小さな基盤です。10本のコネクター付きケーブルが出ています。当然、半田付け済みです。今回は、この基盤をダッシュボード裏に取り付けて、コネクターを4箇所繋ぐという作業です。実車に無いパーツなので、表から見えないように隠すことになります。
プリント基板にあらかじめ各種電子パーツが取り付けられています。真ん中のICチップは黒いカバーに保護されており、確認することができません。周りには整流用にチップ抵抗(R)やセラミックコンデンサ(C)等が配置されています。
裏側には基盤の名前が記されています。
「A-878 94VO 1/10 ENZO Ferrari V1.3」。このモデル専用に作られた基盤です。
右側に大容量のコンデンサ、その隣に3端子レギュレータが見えます。このレギュレータの品番は見えないので出力電圧は解りませんが、制御用のICに給電するために電圧を下げているようです。
ダッシュボード裏側に基盤をDDタイプの2本のビスで取り付けます。
ダッシュボードパーツの裏側にはたくさんのケーブルが露出しており、挟み込まないように整理しながら進めます。
コネクタの結線は後回しにして、基盤を取り付けます。3端子レギュレーターやコンデンサが露出している側を上にして2箇所ビス止めします。
組立てガイドの指示通り、ダッシュボード裏から出ている4つのコネクターを結線します。赤はヘッドライト点灯用のレバー、茶と緑はホーンボタン、茶とオレンジはスターターボタン、茶と黄色はインパネの背面ライトです。
残りの6本のケーブルの結線は後の作業となります。
ケーブルの長さも適当にカットされているので、組立て後はダッシュボードの裏側にすんなりと隠すことができそうです。
現段階でも電池とスピーカーを繋げば、インパネのライトやホーン、エンジン音等を確認することができるようです。私も時間のあるときに結線して確認したいと思います。断線していないかの確認を含め、早めに実施しておきたいところです。
次回の37号の部品は、デカールとドア用スプリング、バックミラー等の小物パーツです。予告写真のチマチマ度は半端ではありません。ブッチギリで最軽量パーツ記録を更新しそうです。
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コメント
URLにハンドルの改造レポートを掲載しました。
YUJIさんも切断した方で試されたらいかがでしょうか。
薄いワッシャーが手に入ればワッシャー2枚重ねの方法が簡単でいいと思います。(私もこちらのアイディアの方が気に入ってます)
私の場合手持のワッシャーが厚かったのでちょっと失敗してしまいました。
いろいろやったのですが簡単な改造方法(リード線をたるませる)で十分だと思います。
なぜディアゴがこのように対応しなかったのか疑問です。
投稿: カズキ | 2009年5月21日 (木) 21時30分
カズキさま、こんばんは。
作例拝見しました。凄いです!これなら断線の心配は絶対にないですね!(^^)
ワッシャーやブラシ改造をしなくても、ご提案のようにシャフトに巻きつけておけば断線の心配は随分と減りますね。早速その方法だけでも実施しようと思います。
しかしイタリアの掲示板に「断線した~」という報告が見当たらないのが気になります。
異常に長いリード線とかステアリング裏の窪みは、ひょっとして元々リード線を巻きつける設計になっていたのかもしれませんね。
投稿: 出アゴ円蔵 | 2009年5月21日 (木) 22時09分
>カズキさん、詳しい作例レポート、有難うございました。とても丁寧な解説で、これは画期的な改造ですね!素晴らしいです。
それに、リード線を巻いておくアイデアは、90度程度の回転ならば簡単に出来る改造となりそうです。
私もカズキさんの改造例を参考にして、早くステアリングの改造を行いたいものです。まずは跳ね馬部分のクリア塗装からですね
>出アゴ円蔵さん、こんばんは。
ブログに詳細な基盤の解説を載せてくださっていますので、とても参考になります。有難うございます。
イタリアでは断線していないと言うのも不思議ですね。きっと誰でもステアリングを回してみたくなると思うのに・・・。
私も早く各種電気仕掛けをテストしたいと思います。
出アゴ円蔵さんに倣って、LEDなども用意して試します(レイアウト作ったときのがたくさん余っているのです)。
投稿: YUJI | 2009年5月21日 (木) 22時28分
カズキさん、私は実行できせんけど、YUJIさんとのコラボレーシォン楽しみです。
投稿: honest | 2009年5月21日 (木) 22時42分
honestさん、こんばんは。
ステアリング回転の実現のために、週末ちょっとがんばってみるつもりです。壊れたほうのパーツはダメもとなので、いろいろ試せそうです。
投稿: YUJI | 2009年5月21日 (木) 22時44分
出アゴ円蔵さん先日はお世話になりました。
ステアリングの改造レポート、大変参考になりました。
ちょっと気になっているのは一度シャフトを抜くと抜けやすくなるようです。
切断した方はエポキシ系で接着したのですが、ガッチリ固定できたのですが、シャフト部の接続不良(接着材のせい?)で通電しなくなりました。
メンテナンス上、新しい方は接着していませんが何か良い方法を考えないと思っています。
ひっぱらないと抜けないので現状でも実用上、問題ないのですが。
> イタリアの掲示板に「断線した~」という報告が見当たらないのが
私もそれが気になってお聞きしようかと思っていました。
いずれにせよ今回の件は設計ミスか製造ミスだと思います。
私はデアゴがそのうち修正パーツを出してくるのではないかと思っています(ちょっと甘いか?)
クラクション音、下品と書きましたが本物の音をご存知の方教えてください。
一億近くする車にしてはちょっと安っぽいと思いました。安っぽいのは基盤のせいかも知れませんが。
投稿: カズキ | 2009年5月22日 (金) 06時19分
エンツォのクラクション音、当然ながら私も聞いたことがありません。早く聞きたいものです。きちんとしたサウンドジェネレーターじゃ無さそうなので仕方ないのでしょうか。
デアゴさん、あまりに交換要請が多いようなら対応を考えなければならないことでしょう。
来週は大した工作が無さそうですので、しばらくダッシュボードの電気仕掛けの工夫ができそうですね。
投稿: YUJI | 2009年5月22日 (金) 07時39分
> デアゴさん、あまりに交換要請が多いようなら対応を考えなければならないことでしょう。
本物の車なら立派なリコール対象だと思います。
投稿: カズキ | 2009年5月22日 (金) 09時06分
配線の知識ゼロの私、基盤のコードのコネクト先を色々たどっていましたが、12号のフットペダルのコードの色に対応するものが見当たりません。良く見るとビスの締め方の写真に別の(赤・黄)、(黄・橙)のコードがちょっとピンボケですが見当たります。前者が実物にあたります。 また、35号ステアリングの写真、配線がある気配はありません。 どうやら組み立てガイドはイタリア版そのままのようですね。 気になって、DVD見直しましたが、フロント部分で、ハンドルを回してみようのコメントとともにあきらかに左右90度回転する画面があります。また、基盤からのコード全部
(青・黄)になっています。
企画イタリア、製造中国、デアゴジャパンさんも大変ですね。
投稿: honest | 2009年5月22日 (金) 09時45分
先日、街の狭いみちを歩いていたら、後ろから車の気配を感じたのでみちをゆずったら、フェラーリのなにかはわかりませんでしたが、赤いスパイダーでした。残念ながら行儀良くクラクションは鳴らしてくれませんでした。
投稿: honest | 2009年5月22日 (金) 10時12分
honestさんありがとうございました。おかげでブレーキペダルとアクセルペダル、配布されていた事を思い出しました。(通電試験はこれらのコネクタをショートさせて行いました)
早速引っ張り出して接続しようとしたらちゃんとはまりません。オマケにアクセルの方はリード線が片方抜けてしまっています。
やはりチェックは必要です。なんとかリカバリーして接続OKになりました。折角苦労して接続したのでアクセルとブレーキブロックをフロアから外してコンソールにつないだままにておきます。
断線の件、気になってイタリアのフォーラムを覗いてみましたが、英語ならまだしもイタリア語はチンプンカンプン
スコスゴと退散してきました。
それにしても出アゴ円蔵さんは分かっていらっしゃるようで尊敬します。
自慢じゃないですがドイツ語は3までしか数えられません。なのに単位をもらっています。
投稿: カズキ | 2009年5月22日 (金) 16時06分
> 35号ステアリングの写真、配線がある気配はありません。
honestさん、おっしゃる通りハンドルに配線は行っていませんね。
おそらくこれは試作段階の写真ではないでしょうか。
それでは緑と茶のリード線は何処へ?
ここで大胆な仮説ですが、試作段階ではクラクション音はフォーンボタンではなく、ライト点灯と同じようにコラムレバー(ライトとは反対側)で鳴らす設計になっていたのでは。
製品化の段階で上の方から、「やっぱクラクションはフォーンボタンでしょ」というお達しがあり急遽設計変更(時間がないのでハンドルが回転するのも無視して)となり今回の問題を起こした・・・
あくまで私の推測ですが。
投稿: カズキ | 2009年5月22日 (金) 16時37分
私は、Je t'amaimeで単位をとりました。
投稿: honest | 2009年5月22日 (金) 20時34分
je t'aime. 単位取り消し!
投稿: honest | 2009年5月22日 (金) 20時58分
YUJIさま、カズキさま、こんばんは。
早速カズキさまに習って、一番簡単な方法の、ステアリング基部でのケーブル巻きを試してみました。
ステアリングの回転角度は左右90度程度ですが、オリジナルより角度も広く、安心して回せるようになりました。
ありがとうございました。(^^)
投稿: 出アゴ円蔵 | 2009年5月22日 (金) 21時39分
>カズキさん、たしかに90度以上回転するとホーンの配線が切れるなんて構造、絶対にリコールですね。
カズキさんに倣って、私もサウンドテストを行ってみました。これは楽しいですね!
ホーンボタンは早めにクリアを塗って保護しようと思います。ステアリングのリード線巻きつけ改造、これは画期的なのではないでしょうか!
>honestさん、こんばんは。
組立ガイドの写真は試作品なので、仰るとおりあちこち配布パーツとは異なりますね。コードについては同じ色同士を同じ方向で差し込めば大丈夫なので安心ではあります。
フェラーリのホーン、2連のラッパで独特のサウンドです。派手に鳴るので遠慮したくなるのでしょうね。
ジュテーム、それはフランスの女心の単位でしょう
>出アゴ円蔵さん、お世話になります。
ブログ内の配線図を参考にさせていただいて実験を行いました。インパネのLEDが切れていました・・・。
インパネ真っ赤なのは嫌なので、私も真似してLEDを交換しようと思います。
投稿: YUJI | 2009年5月22日 (金) 22時34分