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2009年7月25日 (土)

祝! C62 17号機がJR東海博物館(仮称)に展示予定

今朝、いつものように朝日新聞の朝刊を読んでいて、びっくりの記事を見つけました。

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JR東海が、名古屋港金城埠頭に2011年開館予定の「JR東海博物館(仮称)」の展示概要を発表したとの記事です。

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注目の展示車両の中に東山総合公園(動植物園)に静態保存されている旧国鉄の蒸気機関車、「C62 17号機」が含まれていることが明記されています。
我国最大の旅客用蒸気機関車のC62の中でも、この17号機は昭和29年に、蒸気機関車での狭軌鉄道世界最速の129km/hの記録を打ち立てた栄光のスピードレコードホルダーです。しかし、現在の保存状態は良くなく、東山公園の中でもあまり人のやって来ない片隅エリアで朽ち果てていくのか、と悔しい思いをしていただけに、とても嬉しいニュースです。

JR東海 ニュースリリース
2009.07.24
JR東海博物館(仮称)における展示概要について
http://jr-central.co.jp/news/release/nws000348.html

リンク先のJR東海のニュースリリースを見ると8月20日に起工式が行われる予定とのことです。
PDFの資料には、博物館の平面図や展示車両、展示概要などのかなり詳しい情報が載っています。C62は、鉄道のスピードアップの歴史を紹介する最もメインのゾーンに置かれるようです。
それぞれの時代を代表するスピードキングのC62 17、955形式新幹線試験電車(通称300X)、MLX01形式超電導リニア車両の3両がエントランスにシンボル展示されてお出迎えしてくれます。引退した鉄道車両の中でも、まさにこの上ない待遇です。苔だらけで腐っていくばかりであったC62だったのに、ドラマのような最高の舞台が残されていました。

上記のリンクに掲載されていた展示予定車両は以下の通りです。鉄道車両36両とバス1両です。
車両形式と製造と特徴、そしてカッコ内は現在の保管場所です。

1.「MLX01形式 超電導リニア車両 車号 MLX01-1」(1995年製造)
    2003年、超電導リニア方式による鉄道世界最高速度を記録(581km/h)
   【JR総研】

2.「0系21形式 新幹線電車 車号 21-86」(1971 年製造)
    0系(最初の新幹線)の先頭車
   【浜松工場】

3.「0系16形式 新幹線電車 車号 16-2034」(1986 年製造)
    0系グリーン車の最終形
   【浜松工場】

4.「0系36形式 新幹線電車 車号 36-84」(1975 年製造)
    博多開業にて投入された現存する唯一の0系食堂車
   【浜松工場】

5.「0系37形式 新幹線電車 車号 37-2523」(1983 年製造)
    多目的室や車いす対応トイレを設置した0系ビュッフェ車
   【浜松工場】

6.「922形式 新幹線電気・軌道総合試験車 車号 922-26」(1979 年製造)
    通称ドクターイエロー、主に信号の検測車両(2006 年8 月まで活躍)
   【JR西日本】

7.「100系123形式 新幹線電車 車号 123-1」(1986 年製造)
    新幹線初のフルモデルチェンジとなった100系の先頭車
   【浜松工場】

8.「100系168形式 新幹線電車車号168-9001」(1985 年製造)
    新幹線初の2階建車(食堂車)
   【浜松工場】

9.「300系322形式 新幹線電車車号322-9001」(1990 年製造)
    新幹線初の270km/h 営業運転を実現した量産先行試作車の先頭車
   【浜松工場】

10.「300系323形式 新幹線電車 車号323-未定」
    300系の量産車の先頭車

11.「955形式 新幹線試験電車 車号 955-6」(1995 年製造)
    通称300X、1996 年、鉄車輪系の国内最高速度を記録(443km/h)
   【浜松工場】

12.「ケ90形式 軽便用蒸気機関車 車号 ケ90」(1918 年製造)
    東濃鉄道(現太多線)で活躍した小型機関車
   【名古屋研修センター】

13.「C57形式 蒸気機関車 車号 C57 139」(1940 年製造)
    戦前の代表的な機関車で旅客列車を牽引(お召列車にも使用)【準鉄道記念物】
   【名古屋研修センター】

14.「C62形式 蒸気機関車 車号 C62 17」(1949 年製造)
    国内最大最速の機関車で、旅客列車を牽引、1954 年狭軌鉄道における蒸気機関車の世界最高速度を記録(129km/h)
   【東山総合公園】

15.「ED11形式 電気機関車 車号ED11 2」(1923 年製造)
    東海道本線、横須賀線の電化・電気機関車運転用の機関車(米国製)
   【佐久間レールパーク】

16.「ED18形式 電気機関車 車号 ED18 2」(1924 年製造)
    東海道本線の電化初期の主力機関車で旅客列車を牽引、その後、飯田線で活躍(英国製)
   【浜松工場】

17.「EF58形式 電気機関車 車号EF58 157」(1958 年製造)
    戦後の代表的な電気機関車、東海道本線全線電化当時の主力機関車で旅客列車を牽引
   【浜松工場】

18.「モハ1形式 三等電動車 車号 モハ1035」(1922 年製造)
    省線電車として中央線等で活躍、その後、三信鉄道(現飯田線)等にて使用、現存する唯一の標準形木製電車(省線電車の第一号)
   【伊那松島運輸区】

19.「クモハ12形式 電車 車号 クモハ12041」 (1927 年製造)
    日本初の半鋼製車体による電車
   【伊那松島運輸区】

20.「モハ52形式 電車 車号 モハ52004」(1937 年製造)
    流線型電車「流電」、戦前に京阪神間の急行電車として活躍、その後、飯田線にも使用
   【佐久間レールパーク】

21.「クモヤ90形式 電車 車号 クモヤ90005 」(1947 年製造)
    戦時設計の通勤車両(モハ63形式)として誕生した後、事業用に改造
   【浜松工場】

22.「クハ111形式 電車 車号 クハ111-1」(1962 年製造)
    東海道本線の通勤列車で活躍した最初の直流近郊形電車
   【佐久間レールパーク】

23.「クモハ165形式 電車 車号 クモハ165-108」(1963 年製造)
    急行形直流電車として勾配線区などの急行列車で活躍
   【美濃太田車両区】

24.「サロ165形式 電車 車号 サロ165-106」(1967 年製造)
    急行形直流電車のグリーン車
   【浜松工場】

25.「クハ381形式 特急電車 車号 クハ381-1」(1973 年製造)
    日本初の振子式電車で、曲線における速度向上を実現し、中央線「しなの」で活躍
   【美濃太田車両区】

26.「クロ381形式 特急電車 車号 クロ381-11」(1974 年製造)
    381形式中間車両をパノラマ(展望車)仕様に改造
   【美濃太田車両区】

27.「キハ6400形式 蒸気動車 車号 キハ6401」(1912 年製造)
    動力を蒸気機関とした自動客車で現存する唯一の蒸気動車
   【鉄道記念物】(気動車の第一号)
   【明治村】

28.「キハ48000形式 気動車 車号キハ48036」(1956 年製造)
    初の液体式変速機による総括制御を実現した最初の量産気動車
   【佐久間レールパーク】

29.「キハ82形式 特急気動車 車号 キハ82 73」(1965 年製造)
    特急用の代表形式の気動車で、高山線などの特急「ひだ」として使用
   【美濃太田車両区】

30.「キハ181形式 特急気動車 車号 キハ181 1」(1968 年製造)
    日本初の大出力特急気動車で、中央線特急「しなの」として使用
   【佐久間レールパーク】

31.「スニ30形式 客車 車号 スニ30 95」(1929 年製造)
    最初の鋼製荷物車
   【佐久間レールパーク】

32.「オヤ31形式 客車 車号 オヤ3112」(1937 年製造)
    新線開通時や電化開業時の建築限界の測定車として使用
   【佐久間レールパーク】

33.「オハ35形式 客車 車号 オハ35206」(1941 年製造)
    国鉄鋼製客車の標準型、三等車でありながら広い窓を採用
   【佐久間レールパーク】

34.「マイネ40形式 寝台客車 車号 マイネ40 7」(1948 年製造)
    戦後初の一等寝台車(冷房付)で、外国人団体観光輸送などに使用
   【佐久間レールパーク】

35.「オハ47形式 客車 車号 オハ472098」(1954 年製造)
    居住性が大幅に向上した急行用の三等車
   【美濃太田車両区】

36.「オロネ10形式 客車 車号 オロネ1027」(1960 年製造)
    急行用二等寝台向けに製造された軽量客車
   【佐久間レールパーク】

37.「国鉄バス第1号車(省営バス)」(1930 年製造)
    日本に現存する最古の国産バス【鉄道記念物】(国鉄バスの第一号)
   【鉄道博物館】

展示車両は、今年の11月で閉館予定の佐久間レールパークや美濃太田車両区の保管車両群、JR東海の浜松工場などから移動することは以前から発表されていましたが、それ以外にも結構サプライズがありました。
現在の保管場所から移動する車両数は以下の通りです。

・浜松工場                 12両
・佐久間レールパーク  10両
・美濃太田車両区         5両
・伊那松島運輸区         2両
・名古屋研修センター    2両
・JR総研                     1両
・JR西日本                  1両
・東山総合公園            1両
・明治村                      1両
・鉄道博物館                1両
・不明                          1両(これから廃車される300系量産型先頭車)

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まずびっくりしたのが、明治村に保存されている鉄道記念物の蒸気動車、キハ6401です。貴重な蒸気動車が非常に良い状態で保存されているので白羽の矢が立ったのでしょうが、よく明治村の親会社の名鉄と話が付いたものだと感心します。現在は、車内も観察できる状態での保存がなされているので、是非継続を願う次第です。

蒸気機関車は、C62の他に、名古屋市千種区の東海旅客鉄道社員研修センターに保存されているC57 139とケ90(軽便機)が移動されます。千種のC57は、現在でも割ときれいです。

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そして、鉄道車両ではなくてバスですが、何と大宮の鉄道博物館に保存されている国鉄バス第1号車(省営バス)が移動してくるとのこと。こちらも貴重な鉄道記念物です。
元々、岡崎-多治見間を運行していたバスなので、ゆかりの地に帰ってくるという状況です。

現在、佐久間レールパークや美濃太田車両区に保存されている車両の内、どの車両を選別するのかに大変興味を持っていましたが、今回の発表にて明らかになりました。選に漏れたのは以下の車両です。

佐久間レールパーク

・0系新幹線電車(21-2023・先頭部分のみ)
・ED62形電気機関車(ED6214)
・クモハ12形電車(クモハ12054)
・クヤ165形練習車(クヤ165-1)
・オハフ33形客車(オハフ33115)
・ソ80形操重車(ソ180)
・チキ6000形操重車控車(チキ6132)

美濃太田車両区

・オハフ46形客車(オハフ462008・2009・2027)
・381系電車中間車(モハ381-1+モハ380-1)
・165系電車中間車及び制御車(モハ164-72+クハ165-120)
・103系電車(クモハ103-18)
・キハ35系気動車(キハ30 51)
・キハ58系気動車(キハ58 787・キハ28 2353・キロ28 2303)
・キハ82系気動車(キハ82 105 キハ80 99 キロ80 60 )

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この写真は美濃太田車両区の保管車両群です。

候補漏れ車両の今後の運命が気になるところです。特にキハ58系は1両も保存される予定が無いようです。
また、今後は現在活躍中の新幹線電車の700系やN700系も保存される予定ですが、やっぱりというか、JR西日本の500系は予定にありません。一応、西日本からはドクターイエローが譲渡されてきます。

JR東日本の鉄道博物館を始めとして、今回詳細発表されたJR東海博物館(仮称)、そして京都の梅小路に拡大移管予定のJR西日本の交通科学博物館など、全国で大規模な鉄道関連博物館がしのぎを削る状況になってきています。
鉄道という産業文化に対しての関心が高まっていることを感じさせます。

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この巨大なC62の移動は一大プロジェクトになるでしょう。
重機の入りにくい公園の隅っこですし、見たところ足回りは相当腐食しています。分解して慎重に運ぶのでしょう。撤収時には見物したい気持ちが募ります。

現在、人知れぬ公園の片隅でカワイそうな状況で保存されているC62 17号機が、未来永劫安心であろうと思われる終の住処を見つけました。これからは良い環境でかつての栄光の姿を見せ続けてくれることが決定し、ただただ嬉しい限りです。
2011年に開館したら早速訪れて、晴れの舞台で美しく化粧直しされて注目を浴びているC62に会いたいと思います。

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コメント

できあがったら、見に行きたくなりました。
JR東海は、色々とお金をかけてますね。

投稿: FUMI | 2009年7月26日 (日) 09時38分

FUMIさん、こんにちは。

JR東海は自前でリニア作ろうとされていますし、博物館の規模も半端じゃないものになりそうです。
新幹線で儲かっているのでしょうか。

でも、落成後は足しげく通うことになりそうです。

投稿: YUJI | 2009年7月26日 (日) 11時08分

あちらにコメントした後、トップページに戻って見て既に記事が有るのに気づいた次第です。
とはいえ、JR東に負けない意義有る展示をお願いしたいところですね。
このとこころ東武博物館もリニューアルオープンとかで、
あちこち盛り上がっているようですが。
一時のブームが沈静化した後が心配です。過去にもSLブームで保存機が山ほど生まれ、その後消えていきましたよね。うまく文化遺産になってくれると良いのですが・・。

投稿: Takosan | 2009年7月26日 (日) 12時50分

Takosanさん、今は本当に鉄道がブームなのか、あちこちで盛り上がっていますね。JR東日本に負けない展示、同意です。とりあえずジオラマは鉄道博物館を凌駕するものになりそうですね。

とにかく、C62 17が美しく生まれ変わることを祝して、今夜も乾杯です。

投稿: YUJI | 2009年7月26日 (日) 20時03分

C6217、ついに日の目を見ましたね!すばらしいです。

狭軌世界最高速度のホルダーなのに、こんな形での保存はかわいそうだった。
でも、でも・・・今はJR東海にただただ感謝。
開館したら、必ず行きます!!

投稿: MAC | 2009年7月27日 (月) 00時24分

MACさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

>でも、でも・・・今はJR東海にただただ感謝。

御意、全く同感です。
ずっと大切に保存していくことを考えている方がおられたことに感謝です。

公園の片隅放置状態も、見納め前に再度確認したいと思います。

あのC62の痛み具合は相当なものなので、修復には時間がかかると思います。早めに移動されるかもしれませんね。

投稿: YUJI | 2009年7月27日 (月) 08時09分

はじめまして、こんばんわ

東山動植物園にローラーすべり台が出来た時に
動物園からすべり台(植物園)に行く途中に
C62を見つけましたのを思い出しました。

これでもっと、皆さんに存在を知ってもらえますね。

明治村から車両譲り受けたなら
垣根を越えてパノラマカーも保存して下さい~

投稿: Jolulu | 2009年7月27日 (月) 20時25分

Joluluさん、はじめまして。コメント有難うございます。

パノラマカー、私も大賛成です。紛れも無く昭和の名車だと思います。
名鉄で先頭車のトップナンバーの2両だけは静態保存するようですが、以前から保存されていた中京競馬場の3両と合わせて5両の他は解体される運命なのでしょうか。明治村の蒸気動車と共に博物館行きを望みたいものです。

東山のC62、本当に人の訪れない場所にありますよね。案内板にも記載されていません。

でも、これで現役時代の「名古屋のエース」と呼ばれた栄光の機関車が、再び最高の舞台に引っ張り出されることになります。

投稿: YUJI | 2009年7月27日 (月) 20時43分

C62 17号機の新居が決まり、喜んでいます。
現状の野ざらしでは、数年後には解体かと推測していました。
17号機は軽軸重化工事を受けておらず、貴重です。

投稿: yogawa | 2009年9月22日 (火) 17時36分

yogawaさん、はじめまして。コメント有難うございます。

C62-17号機は仰るとおり、保存状態が悪くて心配でしたね。終の棲家が見つかって、本当に喜んでいます。
是非、博物館完成の折にはご来名下さい。C62の晴れ姿を楽しみましょう。

投稿: YUJI | 2009年9月22日 (火) 21時39分

YUJIさん、ありがとうございます。以前コメントを書かせていただいたMACです。
11月18日のニュースリリースで主要車両の運搬スケジュールが発表されていましたが、C6217は来年2月上旬に搬出ということで、YUJIさんのご推察の通りJR東海は時間をかけて充分な整備をしてから展示してくれるようです!
搬出の方には行けそうもありませんが、ぜひ博物館で、シンボル展示としてのC6217に会いたいと思います!

JR東海博物館(仮称)開業に向けた準備状況について
http://jr-central.co.jp/news/release/nws000418.html

投稿: MAC | 2009年11月30日 (月) 18時50分

MACさん、お久し振りです。

JR東海博物館(仮称)への車両運搬スケジュール情報、ありがとうございます。情報頂いてから、私も見てみました。

12月には明治村からキハ6401蒸気動車が早々と移動され、最後のH22年10月に美濃太田からオハ47が移動されるのですね。状態が良さそうな明治村の車両から移動するとは意外です。美濃太田のオハ47は相当傷んでいるので、短期間で修復するのでしょう。

何と言ってもC62が早く移動されるのは朗報です。一日でも早く、修復作業に入ってもらいたいものです。

でも、足回りやボイラー下なんてグズグズに腐っているでしょうから、移動も一苦労でしょうね。日本最大の蒸気機関車の分解しての運搬は、一大プロジェクトになりそうです。やっぱり日通さんになるのでしょうか。

移動前に、東山の最後の姿を確認しておきたいと思っています。

投稿: YUJI | 2009年11月30日 (月) 21時20分

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