「週刊零戦をつくる」創刊号
昨日、デアゴスティーニの新刊、「週刊零戦をつくる」が書店に山積みになっていたので、いつもフェラーリ・グランツーリズモを予約購読している書店でついでに購入してまいりました。以前から新潟地区でテスト販売されており、いよいよ全国販売が始まったものです。
デアゴスティーニジャパン「週刊零戦をつくる」
http://deagostini.jp/zst/
毎週火曜日発売にて全100号予定で、創刊号特別価格は790円、2号以降は1590円です。
約2年がかりの企画で、全ての合計金額は15万8200円となります。ただ、デアゴスティーニさんお得意の後出しオプションや、別に必要な工具や塗料などを含めると、完成には20万円以上が必要になると思われます。
先日、同じく100号にて完結した「蒸気機関車C62をつくる」も終了したばかりです。ポッカリと空いたココロの隙間にうまく入り込むような企画です。その前にはハーレーダビッドソンも終わっており、うまく工作を継続させる絶妙のタイミングでの発刊です。
昨日はどこの書店の店頭にも、先日発刊の講談社の「鉄道模型少年時代」と並んで大量に山積みされており、内容を確認している方を多く見かけました。最初の2~3号については、冊子は立ち読みできてパーツも見開き窓から確認できるようになっていると思われます。
モデルとなっている零戦は、零戦二一型という初期のタイプです。太平洋戦争の緒戦、真珠湾攻撃等で大活躍しました。模型のスケールは1/16.全長560mm、全幅750mmのビッグサイズです。設置場所に困るような大型模型はデアゴスティーニのクラフトマガジンの特徴なのでしょうか。
零戦といえば、靖国神社に奉納されている後期タイプの五二型が製作機も多く、代表格のように思われますが、どうしても戦争後半の悲壮なイメージが漂います。連戦連勝で意気揚々と飛び立つスマートな二一型をセレクトするところにも、軍事関係にさして詳しくない私のような模型ファンの心をくすぐるセンスがあるように思います。
本書の冊子や公式ページに掲載されている模型の特徴は以下の通りです。
●アルミやホワイトメタルを使用した、重厚感あふれる金属製本格モデル。
●パーツ総数700点以上。内部の骨組み、エンジン、コクピットなど、細部にわたって実機を忠実に再現。精密さを追求しながらも、組み立てやすさにも配慮したパーツ構成。
●翼端の折りたたみ、主脚の引き込み、点灯箇所など、可動機構も再現。
●仕上げのバリエーションは自由自在。アルミ製の外板を張った「アルミコンプリートモデル」、骨組みを現した「スケルトンモデル」、機体の半分のみ外板を張った「ハーフスケルトンモデル」、当時の機体色を塗りデカールを張った「カラーリングモデル」など、自分好みの機体に仕上げることが可能。
精密ドライバーやピンバイス等の組立てに必要な工具もシリーズ内にて配布されるとの事です。「C62を作る」よりも親切な構成です。これだけ大きくて、内部構造まで精密な金属製の零戦模型でリーズナブルな価格のものは例を見ないそうなので、興味がお有りの方には待望のシリーズとなるかと思います。
例によって、特別価格で安価ながら創刊号の内容は豪華です。
本誌に加えて模型のシリーズガイド、スタートアップCDがパーツと共に封入されています。
初回のパーツが零戦をイメージさせる象徴的なプロペラとは、憎い演出です。
大きな模型であることは数値上で理解できますが、このプロペラパーツ、本当に大きいです。
以前、製作した1/48や1/100スケールの零戦二一型のプラモデルと比較すると、その大きさがはっきりと認識できます。
パーツ一覧です。
プロベラ、小骨(3番)、耐水ペーパー800番、1500番です。プロペラは亜鉛ダイキャスト製、主翼の小骨はアルミ合金製と思われます。主翼の根元にはギアが仕込まれ、零戦の特徴のひとつである可変ピッチが作動できる仕組みであることがわかります。
プロペラのパーツは、成型時のバリがそのまま残されています。耐水ペーパーを使用して、バリ取りを体験させようということなのでしょう。C62でも序盤には亜鉛合金パーツのバリ取り作業がありましたが、その内にきれいに研磨されたパーツが届けられるようになり、やすりや耐水ペーパーの出番はほとんどありませんでした。多分、零戦もバリ付きパーツは最初の内だけでしょう。
一応、本誌の解説には、毎回パーツを磨いてメタルプライマーを吹いて表面保護をする手順になっています。100号でメタルプライマー何本消費するのかを考えたら、気が遠くなってきます。
創刊号から20号までの購読者に届けられる特典として、要目票スタンドがあることが案内されています。
おお、この豪華な展示台座が来るのか!と思ったら、展示スタンドではなくてステンレスプレートの入った要目票だけのようです。展示台座はオプションで販売するのでしょうか。更に、この上に被さるアクリルケースを販売するとなれば、展示するために広大な場所が必要ですし、オプション価格も大変なことになりそうです。きっと最終盤になって、読者がリタイヤして逃げる心配が無くなった頃に、微妙に高価なプライスで販売案内があることと思います。
無塗装や素材感を生かしたスケルトンモデルで製作される方以外は塗装を行うことになるので、塗料の通信販売の案内も入っています。最初からパーツごとに塗装していく手順なのでしょうか。
スプレー7本に筆にビン塗料のセットなので、模型店で探して購入しても4000円近くになる構成だと思います。4589円は決して暴利ではありません。効率よく揃えられるのでこのセットは価値ありと思います。
特に、私のように模型屋さんに行くと、余計なオモチャを買ってしまう方にはかえって無駄遣いを押さえられるかもしれません。
ただ、筆はもう少し良いものが必要かと思います。1本500~600円出せば、非常に使い勝手の良い長持ちする筆が買えます。
ただ、パーツが届く都度塗装していたら、パーツごとの色合いが変わってしまいますし、必要な塗料の量もバカになりません。ある程度まとめて塗装する手順になると予想します。
日の丸や機体番号などのデカールはシリーズに付属するのでしょうか。
付属のスタートアップDVDは、模型の紹介、零戦の誕生、組み立ての概要からなっています。模型の魅力を伝えるだけでなく、零戦誕生にまつわるコンテンツは見ごたえがあります。
設計主任、堀越二郎さんの1グラムの軽量化にこだわった徹底した設計の話や、三菱重工業の史料室長の岡野さんの談話など、どこかで見たような映像ばかりでしたが、当時、世界で究極の戦闘機であった零戦の魅力は余すところなく伝えています。この映像を見るだけでも創刊号を購入する価値はあったと思います。
世界で唯一、オリジナルの栄エンジンを搭載して飛行可能なプレーンズ・オブ・フェイム航空博物館に動態保存されている零戦の乾いたエンジン音から始まります。この零戦は残念ながら二一型ではなくて五二型です。
テキサス州のCAF(南部連合空軍)には飛行可能な二一型が保存されているのですが、残念ながらエンジンはアメリカ製に換装されています。飛行映像を納めたDVDを持っていますが、残念ながら全く異なるエンジン音です。
現在も生きているオリジナル栄エンジンの音が、昔の映像に切り替わって、空母から飛び立つ零戦の映像になっていく場面では鳥肌が立ちそうになります。
次の第2号は、2週間後の9月8日発売です。
次回は主翼の主桁とプロペラの組立てです。創刊号と同様、ホワイトメタルと称した亜鉛合金とアルミ合金パーツであることがわかります。
但しこの模型、一部ねじ止め固定がありますが、主に接着剤での固定となるようです。C62の時もそうでしたが、大型金属模型の接着剤での組立ては相当に無理があります。接着剤の経年劣化で、ガッチリ貼り付けたつもりの箇所が、ある日「ポロッ」と外れてきます。亜鉛合金とアルミでは半田付けも困難でしょうから、繊細な構造の零戦組立ては、常に崩壊とのタタカイになりそうな気がします。しかも、主に瞬間接着剤を使用するとの事。金属パーツの表面の白化は避けられません。嫌気性接着剤も活用していかねばならないでしょう。
発売前には、長らく楽しんでいたC62のパーツ配布も終わってしまったことですし、組立作業する場所が無いながらも最初の内は少し買ってみようかと思っていましたが、プロペラの鈍いグレーのパーツを眺めていて、少々意気消沈気味です。磨き上げればきれいに光るのだとは思います。
ひょっとしてこれも特別価格の創刊号コレクターの押入れの肥やしになってしまうのでしょうか。零戦について、私自身が機関車や車に比べると、興味はあっても全く無知であることも、意気が上がらない理由かもしれません。
ちょっと心が講談社の「鉄道模型少年時代」の方に向いていってしまっているのも煮え切らない理由です。次号まで2週間、ゆっくり迷おうと思っています。
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コメント
YUJIさんに,零戦、期待したのですが、趣味の模型作りには、モッティベーシオンが必要です。あきらめます。
投稿: honest | 2009年8月26日 (水) 21時47分
honestさん、こんばんは。
DVDは非常に興味深い中身だったので、暇な時にプロペラ磨いてゆっくり考えます。情報も集めます。
そして、honestさんの零戦工作に期待させていただきます。
投稿: YUJI | 2009年8月26日 (水) 22時21分
> 興味はあっても全く無知であることも、意気が上がらない理由かもしれません。
プラモデルで予行演習までされていたのでちょっと意外でした。
鉄道模型よりこちらの方が堅いと思っていましたが。
私なんかフェラーの事は全く知りませんがやっています。まして免許も持ってないハーレーまで手を出しました。
バイクには全く興味がないので冊子は全て義理の弟(といっても私より年上=中年ライダー)にやりました。
> 主に接着剤での固定となるようです。
そうですね。パーツがピタッとあってビス止めのフェラーリと違って接着してはヤスリがけというパターンでしょうね(大和の時もそうでしたが)
ハーレーやフェラーリをやっていると泣きながらヤスリがけ(ちょっとオーバー)をしていた頃が懐かしく思えてきます。
このプロペラ回したいなあ・・・
投稿: カズキ | 2009年8月27日 (木) 08時31分
> ハーレーやフェラーリをやっていると泣きながらヤスリがけ(ちょっとオーバー)をしていた頃が懐かしく思えてきます。
YUJIさんの場合、C62の後だけによく分かります。
私も大和との直後だったらパスしていたかも知れません。
投稿: カズキ | 2009年8月27日 (木) 08時38分
YUJIさん こんにちわ
私は、昔よく木製の戦艦や、父が持っていた三面図を見ながら薪を削っての戦闘機の製作をした事があり、その後よくプラモデル製作をしましたので、今回の零戦には大変興味がありましたが、何せ大きすぎること、アルミで半田が困難なことなどからあきらめました。
女房子供も認めた少年時代に専念します。
投稿: かめきち | 2009年8月27日 (木) 11時54分
>カズキさん、こんにちは。
つい先週、鉄道模型少年時代の車輌がなかなか良くできていて楽しく思い始めていたタイミングなので、零戦に入り込めなかったのだと思います。
とりあえずはプロペラを磨いてみたいものです。でも、パーツを触っているとやってみたくなるものなのですよね。
カズキさん、プロペラ回転改造期待しています。
やすりでの磨き上げ作業で、C62の最初の頃の苦労がフラッシュバックしてきました。でも、とりあえず次も買ってみようかな・・・。フェラーリと違って、皆さん違う零戦に仕上がるのが楽しそうなので。
C62の時も、始めたばかりの昭和の鉄道(やる気マンマン)の開始の直後だったので、うだうだしていて結局買い続けていました。5号くらいで楽しくなってきたものでした。フェラーリもそうでしたね
>かめきちさん、こんにちは。
ジオラマは家族が一緒に楽しむことができるので、理解を得られやすいと思います。きっと、製作中にいろんな注文が入ることでしょう。
亜鉛合金とアルミのパーツは半田付けが困難ですね。スタートアップDVDを見ると、ピンバイスで穴を開けてビス止めする箇所も多いようです。
投稿: YUJI | 2009年8月27日 (木) 12時49分
> プロペラ回転改造期待しています。
冗、冗談です
本来ならC62の動輪のように標準で回って欲しいところですが、デアゴさんC62で懲りたのかな。
今回は無塗装で行くつもりですが、劣化防止にメタルプライマーという指示です。
ホームセンターに非鉄(亜鉛、アルミ等)対応というのが売っていたので買ってみました。
大和の時は塗料代だけでウン万も使いましたからなるべく安くあげるつもりです。
投稿: カズキ | 2009年8月27日 (木) 14時05分
カズキさん、胴体前後着脱式らしいので奥行きのないところにも置けそうですね。また、重量1.7なので、主翼の前後、尾翼の前の6点で天井からとゆう手もありますね。昔エノラゲイ以前のスミソニアン航空博物館で見た、地上で座る、水冷のM109,ムスタング、ハリケーンの上で空中にある零戦は主役に見えました。
投稿: honest | 2009年8月27日 (木) 15時46分
PS 大きさは1/16なのに重さは1/1000ですね。さすが軽量零戦ですね。
投稿: honest | 2009年8月27日 (木) 15時52分
honestさんは勿論参戦なさるのですよね。
> 重さは1/1000ですね。
そう言われればかなり軽いですよね。大和やC62よりかなり軽いのでは。
いっその事スケール比通り415g(1/16なので計算しやすい)だと本当に飛ばせそうですね。いかに軽量設計されたという事ですね。
実は私、置き場所の事全然考えていません。
投稿: カズキ | 2009年8月27日 (木) 16時14分
>カズキさん、こんにちは。
あらら、プロペラ回転改造なさいませんか?
デアゴさんも、せっかくLEDが点灯するのにプロペラ動作しないのは勿体無いですね。
メタルプライマーは、クレオスの高価なのじゃなくても、ホームセンターで売っているアサヒペンので十分ですね。ただ、模型用よりも缶が大きいので噴出力があるでしょう。
塗料は、デアゴスティーニが通販のセットのものは普通に模型屋さんで売っていないスプレーもありますね。タミヤのスプレーならある色かもしれません。
>honestさん、創刊号付属のDVDを見ても、1gの軽量化にこだわり続けたことがわかります。現代の中型乗用車くらいの重さしかないのですね。模型は、スケール比で4倍程重いようです。
C62は12.6kg(台座除くと8.6kg)と重量級ですし、フェラーリも4kg以上です。零戦は格段に軽量ですね。
投稿: YUJI | 2009年8月27日 (木) 17時39分
数学から遠く離れて、立体模型は縮尺の3乗ですね。
投稿: honest | 2009年8月27日 (木) 17時58分
>立体模型は縮尺の3乗ですね。
honestさん、その通りです。
C62模型は実際のスケールに換算するとテンダーを合わせても118トンにしかなりません。こちらは実機よりも少々軽いようです。
投稿: YUJI | 2009年8月27日 (木) 21時17分
挑戦します!私はいま仕事の関係でインドに在住しております。現地でHPを見て即決定!週刊誌などを取り寄せる事のできる会社の制度を利用してインドに送ってもらえば忘れることもない!一昨年タミヤの1/32プラモ依頼の零戦。前回は6カ月、今回2年! でも何の娯楽もないインドでは私の強い味方になってくれそうです。今のところ2年後に完成してもしばらくはインド生活が続く予定です。ただいろいろな作成に必要な材料がなかなか手に入らないインドの事情があります。途中帰国の荷物が増えそうです。
投稿: マヒンドロ | 2009年8月31日 (月) 08時38分
マヒンドロさん、こんにちは。
インドからのコメント、ありがとうございます。
デアゴスティーニの取り寄せなどもできる世の中なのですね!材料など自由に揃わないかと思いますが、インドはものづくりの国なのでだいじょうぶなのでしょうね。でも私、行った事ありません。当面はメタルプライマーや接着剤、塗料などが必要でしょうね。
今後も宜しくお願い申し上げます。
投稿: YUJI | 2009年8月31日 (月) 12時24分
こんばんわ!マヒンドロです。前回コメントさせていただきましたのは、丁度日本に一時帰国して降りました。本日インドに戻りコメント書かせていております。改めて貴殿のブログを見させていただきましたがさすが物作りの東海エリアの方ですね!!ぜんぜんとろくさくありませんね。実は当方出身は博多ですが只今家族は名古屋に在住しており、帰国中も名古屋で過ごしておりました。買ってきましたよーー プライマーっ!!なんと同じスプレー缶です!カーマで買ってきました。プラモ用のプライマーも持ち合わせて居ましたので今回インドに持ち帰りました。ピカールはありませんが・・・ ところでゼロ戦はすべてこのようにピカピカに仕上げるおつもりでしょうか?当方は一応実機の再現をしたいと思い若竹色のペイントを仕入れてきましたが、ナイフのような輝きを見ると・・結構そそられますね!? 今後とも宜しくお願いいたします。色々と教えてください。
投稿: マヒンドロ | 2009年9月 9日 (水) 01時47分
マヒンドロさん、おはようございます。
昨日第2号も買いましたが、実は私はまだこのシリーズを続ける決心が付いていません。とりあえずプロペラ部分くらいは完成させたいと思っています。零戦は愛知県の生まれなので、ゆかりもありますね。
プロペラは深く考えずに磨いていたら光ってしまったというのが事実です。あまり磨くとプライマーや塗料の乗りが良くないので、今後は程々にしようと思っています。
投稿: YUJI | 2009年9月 9日 (水) 07時26分