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2009年8月 3日 (月)

ロボット店員の哀愁 名古屋総本家「ふぁーめん」はアミューズメントラーメン店

最近、どうもお昼ご飯の話題が多くなってしまいました。

東海地方もようやく梅雨明けしたようで、今日は久しぶりの晴天です。ランチは散歩がてら大須の町に出かけます。
このところ、300円のお弁当にかまけていて外食がおろそかになっていました。でも、いくら安くてお気楽とはいえ、毎日同じような弁当ではいい加減飽き飽きしてきます。単なる空腹を癒すための燃料補給的な食事では、見も心も貧しくなってしまいそうです。

街に出ない間に知らない店がいくつか出来ています。食堂の新規開拓には勇気が要りますし、失敗したときには悲しいのですが、興味のあるところはチェックしておかねばなりません。

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会社から歩いて5分ほどの第2アメ横ビルの2階に、ロボットがラーメンを作っている店がオープンしたとの情報を聞いたので、偵察に行ってまいりました。7月19日オープンなので、もうしばらく経っています。

この大須の「アメ横ビル」というのは、東京の上野の「アメヤ横丁」とは何の関係もありません。かつては電子パーツショップやPCのカスタムショップなどがたくさん入っているビルでしたが、最近は古着屋さんなどが入っていて、すっかり様変わりしています。電子パーツ屋さんは1階で細々と営業中です。模型電飾用のLEDなどはここで購入しています。

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エスカレーターを上がると、真正面にラーメン屋さんの入り口がありました。

名古屋総本家「ふぁーめん」
アミューズメントラーメン店第2アメ横ビル2F
地下鉄大須観音駅下車 徒歩5分

ふぁーめんのページ
http://www.aiseieng.com/f/index2.htm

この公式ページの「ふぁーめん誕生秘話」のイメージビデオが結構面白い!

平日なので、そんなに混んでいる様子はありません。
開店から2週間くらい経過していますが、まだ開店祝いの花が入り口に飾ってあります。

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店内に入ると、右側にロボットアームが盛んに動いているのが見えます。「ウィン、ウィン」という動作音も賑やかですし、電子音でおしゃべりもしています。音だけ聞いているとラーメン店には思えません。
左側が店長、右側が副店長とのことで、互いに掛け合いをしながらお客を楽しませてくれているようです。普通の、人がラーメンを作っている店では店員同士が勝手なおしゃべりをしているのはあまり気持ちが良いものではありませんが、ロボット同士の擬似会話はほほえましく思えます。

このお店は元々ラーメン屋さんではなく、愛知県大府市の産業用ロボット等をはじめとするファクトリーオートメーションの会社が経営しています。産業用ロボットのアピールの場としてアミューズメント性のあるラーメン屋さんを開店したとの事。

株式会社アイセイ
http://www.aiseieng.com/a/

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麺を丼に入れる手付きは、人の手の動きと全く同じように見えます。たまに麺が1本2本丼からはみ出るのはご愛嬌。
繰り返される他愛の無いおしゃべりも相当なボリュームですが、「キュッキュッウィンウィン」というロボットの動作音も相当響きます。工場の中でラーメンを食べているみたいです。

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ロボットが注文を聞きに来てくれるわけではなく、ホールには二人のお姉さんがいます。お客から注文を聞いてから壁のタッチパネルを操作して、作るラーメンの指示をしています。
ASIMO等の歩行ロボットが運んできてくれると嬉しいのですが、そうするとラーメン一杯一万円なんてことになってしまうかもしれません。

途中からになってしまいましたが、ラーメンの製作工程の動画です。
この動画の前に、店長(左)が麺を茹でてほぐし、副店長(右)が丼を指定位置に置いてからタレを入れています。

右側の副店長が丼にスープを入れ、左側の店長が湯切りをした麺をザルから入れます。見事な連係プレー。
副店長がネギやキクラゲ等の具を入れます。具を残らず丼に入れるために容器の縁をコンコンと叩いているのがキュートです。
最後にチャーシューを入れ、ずずいっと手前に押し出して完成です。ホールのお姉さんが特製のタレのようなものを入れて仕上げしていました。最終工程はロボット化できなかったのでしょうか。

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出てきた「ふぁーめん」は、九州風味のトンコツラーメン。
本格トンコツラーメンのお店のように、茹で具合は「バリカタ」、「カタ」、「ノーマル」、「ヤワメン」の4種類から選択できます。ロボットは一度に一つのラーメンしか作れないので、例えば4人でこの店を訪れたら、1分おき程度で一人ずつ順番に運ばれてくることになります。後の人を待っていたら、「バリカタ」を頼んでいても、みんな揃って食べる頃には「ノーマル」になってしまいそうです。来た順番に食べるのが良いでしょう。

「ふぁーめん」700円。
「ねぎふぁーめん」750円。
「チャーふぁーめん」800円。

「ふぁーめん」の「ふぁー」とは、「Factory Automation」の頭文字の「FA」とのこと。この価格ならば、楽しいパフォーマンスを見せてもらって十分に納得です。

味は、普通にイケます。お好みに応じてテーブルに備え付けの紅生姜を載せます。
正直言えば漠然とした「何か」が足らない。でも特別美味くは無いけれど、極細ストレート麺の無難なトンコツラーメンです。これに一蘭のようなピリ辛のタレをかければ更に美味しいだろうなあ、という味。
ただ、ガアガアおしゃべりしながら忙しく動くロボットアームを眺めながらの食事は楽しいものです。ここはアミューズメントラーメン店です。味は二の次、とは言いながらも、十分に合格点でしょう。先日の怪しげな長崎チャンポンよりはずっと格上。

但し、量は少なめです。替玉(100円)か、ご飯(小150円、中200円)を取らないと、お昼ゴハンとしては頼りない感じです。

まあ動画を見ればわかるように、ロボットの仕事自体は大したものではありません。人が予め準備していたものを順番に動かしているだけ。ロボットがラーメンを作っている間、やること無くてぼんやり待っているホール係のお姉さん二人に、ラーメン職人が5~6杯一緒に作って教えれば十分に代わりが効くものです。店の裏では男性が二人、ロボット作業の段取りのために働いています。つまり、ラーメン屋としてだけならロボットは丸々必要ありません。

普通、産業湯ロボットによる自動化は、従来人間によって行われていた作業を無人化することで、人間による作業ミスの削減、作業効率、人間に対する安全性の向上を図るために進めるものです。でも、ここではまるっきり本来の大義名分を無視して、客引きに使用しています。高い工業技術の大いなる無駄使い加減が楽しい。こういう遊び感覚から新しい文化が生まれるのだと思います。
自動車産業の停滞により、産業用ロボットの需要が低下している中、割に合わないと思われるこんな店を作っている株式会社アイセイさんには拍手喝采です。

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ただ、ひたすらラーメンを作っているロボットを眺めていると、その心の内を察したくなります。極めて高価な超精密産業ロボットがキビキビと正確に動き、その律儀さが際立つだけに、彼らにラーメン作りの真似事なんかさせておいて良いのか、と思ってしまいます。「もっと君は出来るはずだ!」と励ましたくなります。

「俺って本当は今頃トヨタの工場でレクサス作ってるはずだったんだよなぁ。」
「兄貴、俺だって液晶テレビの基板を組むんだって言われてたのに、いきなりラインから外されてラーメン作ってるんだぜ。」

なんてボヤキが聞こえてきそうな、暑い日の午後なのでした。ラーメンの手際自慢だけでなく、そんなぼやきもさせてやって欲しいものです。ロボット漫才見ながらの食事も楽しいでしょう。

開店セールで100円割引券をもらったので、また訪店したいものです。メカ好きなら存分に楽しめます。ただ、飽きられるのも早いでしょうから、早いところ次の漫才、じゃなかったパフォーマンスを考えておいた方がいいんじゃなかろうか、というのは余計なお世話でした。

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コメント

しょーもない事を(高度な技術で)真面目にヤル、好きですね。
動画を見ましたが結構、細かい事をやっていますね。なかなかプログラミングに凝っていると思います。さすがFAのメーカーだけの事はありますね。
> イメージビデオが結構面白い!
チャップリンの「モダンタイムス」に通じる所があってなかなかの秀作ですね。

ところでNATOCで使っているI/Oインターフェイス、URLのロボットアームをコントロールする事ができます。
前々から買ってみようと思っているのですがちょっとやらせたい事がみつかっていません。
Nゲージ車両のレールの乗せ換えに使えないかとも思っているのですがそれほどの精度はなさそうな気もします。
何かおもしろいアイディアはあればお願いします。
ちょっとラーメンは作れそうにはありませんが。

投稿: カズキ | 2009年8月 4日 (火) 08時45分

 おはようございます。

ふぁーめんは、開店時にテレビで取り上げられていたので知っていました。
でも、具がこぼれたり麺をほぐせないなどの、ロボットらしい少し大雑把な一面を見てしまうとなかなか足を運ぶことができませんでした…

私は上前津にある「八龍」というラーメン屋の味噌ラーメンが大好きで、通い始めて15年になります。
昼時にネクタイを締めたサラリーマンが汗をかきながら味噌ラーメンをすすっている姿を見かけると、「ご苦労様です」と頭が下がる思いです。
クールビズで過ごせる自分は本当にありがたいです。

ところで岡崎の花火の日、私も自宅で音だけ聞きながら晩酌していました^^
ケーブルテレビで生中継していましたが、やはり迫力不足で物足りません。
突然の大雨で観に行っていた友人はずぶ濡れになったようで、今年は家でおとなしくしていて正解だったようです。

投稿: mana | 2009年8月 4日 (火) 09時06分

>カズキさん、こんにちは。

結構楽しそうなロボットアームですね!

かつて、AIBOをプログラミングの上、無線コントロールして遊んでいたことを思い出します。あのロボット、自律動作させているよりもコントロールしているときの方が私としては面白かったものです。

味は2の次。あの無駄さ加減を見に行くために、たまにラーメン食べに行くつもりです。


>manaさん、こんにちは。

名古屋はラーメン不毛の地と言われながらも、結構隠れ名店がありそうですね。八龍というお店、私は知りませんでした。ちょっと上前津だと遠いのでノーチェックだったと思います。
暑い時には熱いものを食べるのが道理だ!と開き直って、大汗かきながら食べるラーメンは最高ですね!真夏の味噌煮込みうどんも空いているから結構好きです。

大須商店街の中では、「赤座」という古い店がかつては贔屓でした。今はちょっと味が変わってしまったかも。

投稿: YUJI | 2009年8月 4日 (火) 13時32分

YUJIさん、こんばんは。

面白い話題ありがとうございます。
ロボットがラーメンを作るというのもさることながら、
YUJIさんの
ロボットのぼやきの脚色に、「はなまる」です。

投稿: FUMI | 2009年8月 5日 (水) 20時00分

FUMIさん、こんばんは。

ぼやきに反応してくださり、恐縮です。
また足を運びたくなる楽しい場所です。価格も意外と普通。でも高いと名古屋の方は来ないですよね。

投稿: YUJI | 2009年8月 5日 (水) 20時47分

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