「週刊フェラーリ・グランツーリズモ」第63号
デアゴスティーニ刊、パーツ付きマガジン「フェラーリ・グランツーリズモ」(エンツォ・フェラーリをつくる)の第63号です。
いよいよ残り3号のこのシリーズ、今までの配布パーツの最終組立て段階です。1年以上に亘って作り上げてきたこのフェラーリも、あと2週間ほどで組みあがってしまいます。完成を目指して作っているのに、終わると寂しくなってしまいそうです。
今週の冊子の特集は、1953年式の625TFです。表紙は写真ではなくて、絵です。このタイプの車は現存していないのかもしれません。使用されている写真も50年代のモノクロばかりです。本文に、現存する625バルケッタがカラー写真で掲載されています。
またまた黎明期の知らない車です。名車なのでしょうが、日本ではあまり紹介されていない車種です。このシリーズのためにフェラーリに詳しくなれます。
F1がカウルを被ったような車とのことで、今作っているエンツォ・フェラーリと同じような存在だったのでしょか。ベースとなった625F1のことも書かれています。フェラーリに最初の優勝をもたらしたフロイラン・ゴンザレスも、この625には手こずった記録が残っています。
625TFは、僅か3台のみ製作されたという、ショーカーの様な存在です。12気筒エンジンが条件のように思われていたフェラーリのロードカーにおいて、コンパクトな直列4気筒を積んだモデルです。
かつてのフェラーリは、12気筒エンジンが特徴のように思われていましたが、それは顧客が勝手に思い込んだ幻想であり、フェラーリの真骨頂たるF1マシンにおいては8気筒や4気筒も活躍しましたし、直列2気筒エンジンさえ試作されました。早く走れるものは何でも試したようです。本元はあまりこだわっていなかったのですね。
今回の部品は、ワイパーやホイールキャップです。落穂拾いの様な雑多なパーツ構成です。今回の組立作業と関係無くはありませんが、タイヤが最終号の65号付属なのでホイールキャップは最後の仕上げとなりそうです。
部品の一覧です。
ワイパー、ホイールキャップ3個です。
ホイールキャップについては、最初期の第4号に見本のようにして一つだけ付属してきました。跳ね馬エンブレムの付いたキャップなどの特徴ある魅力的なパーツを手に取って、工作のヨロコビを味あわせ、一人でも多くの購読者を募るといったデアゴスティーニさんの常套手段です。
タイヤとホイールを取り付けてからしか使用しないパーツなので、残りの3つは後の配布となったと思われます。
ワイパーは一体成型の樹脂パーツです。これじゃプラモレベルです。もうちょっと頑張って欲しかったと思わせるディティールです。
今回は、全てのパーツが掌に乗る、というよりも指で摘めるほどの存在感です。これで1790円は無いだろう、と思ってしまいますが、今更逃げる客もいない状態での商売なわけで、マーケティング手法としては、どんなにボッたくってもいいわけです。まあ、こうまで露骨なことが続くと、次回のシリーズに響くかもしれませんし、私のように戦略を喧伝しちゃうことも止められません。
こうして何度引っかかってもカモになっている我々がいる以上は、「最後まで価格に見合うパーツを手にとってもらおう!」なんていう誠実な思考は生まれてこないのでしょう。こうして世の中の需給のバランスが取れているわけで、別にこの手法が悪いわけではありません。
今回の作業は、引き続きフロント用パーツの組み立てです。ホイールキャップは使用しません。今回付属のワイパーと53号に付属した3つの小さいバッグを取り付けます。
ただ、小バッグについては、私はとっくに取り付けてしまっておりました。バッグをトランクに載せるのはママゴト遊びのような感覚なので、作業といえるほどのものではありません。
まず、ワイパーの取り付けです。
ボンネットを持ち上げ、ウィンドスクリーンとの隙間からワイパーを上から差し込みます。ボンネットの付け根の穴に、ワイパーの根元の突起を差し込みます。結構グッと入るので、接着剤の必要は無さそうです。
ボンネットを戻します。ワイパーはこんな斜めの角度でしか固定できません。実車もこんな感じなのでしょう。
ウィンドスクリーンの保護フィルムは貼ったままです。ひょっとして最後まで剥がさないのでしょうか。
ボンネットの中に、53号付属の3つの小バッグをはめ込みます。ついでに62号に付属したバッグも手前に置きます。
エンツォ・フェラーリのトランクルームはこれで一杯になってしまいます。二人で一泊旅行なんて無理っぽい感じです。無理やりこれらのバッグに荷物を押し込んでも、お土産を買ったら入れる場所がありません。
まあ、こんな車で旅行に出ないでしょうし、出たとしてもお付きの方がでっかいメルセデスに一杯荷物を積んで随行してくれるのでしょうか。
とにかく、今回の作業はこれだけで終了です。あっという間に終わってしまいました。
まだリヤカウルのヒンジが取り付けられていません。今回の作業なのかと思っていたのですが、最後までお預けです。
ホイールキャップは、4号に付属したものと全く同等のものです。内部に磁石が仕込んであって、ホイールナットに吸着する仕組みです。
せっかくなので、タイヤをはめ込んでみることにします。
タイヤは、最終号に右のリヤタイヤの配布があるので、現在3輪あります。ホイールは4つとも揃っています。
62号付属のT型レンチを使用してホイールを固定します。
実車のタイヤのはめ付けを行っているかのような、楽しい作業です。付属パーツがショボくなる代わりに、仕上げ作業の楽しさが大きくなってきているようです。
ホイールキャップをナットに近づけると、カチャと音がして貼り付きます。走行するモデルではないので、この程度の吸着力で十分だと思います。センターの跳ね馬エンブレムの存在感は絶大です。
リヤカウルは被せただけですが、ほとんど完成形です。特に、左側面はこれ以上の変化はありません。
手に持つとずっしりとして、これまでの作業の長さを感じます。
まだリヤタイヤが嵌っていないので、右側面はタイヤ交換の最中のようです。
あと2週間のことなので、タイヤは嵌めっぱなしでも良いかと思っています。もちろん、右リヤだけはタイヤの取り付けのためにホイールを外さなければなりません。
次回の64号の部品は、センタートンネルカバーです。
そういえば、フロントとリヤのアンダーカバーは取り付けられたのに、センターだけ穴が開いた状態でした。ミッドシップエンジンなのでセンタートンネルにドライブシャフトが入っていないためか、センタートンネル自体にあまり存在感が無く、カバーも忘れていました。ボディを表向きにしていると忘れてしまいがちなパーツではあります。実は、私もこの予告ページを見るまで忘れていました・・・。
来週もペラペラスッカスカのパッケージは間違いありません。
いよいよ再来週の65号には、右のリヤタイヤと予備のデカールが付属してシリーズ終了です。
今のところ、デカールは失敗していないので、予備分は剥れや破損に備えて保管することになります。
前回はこちら
「週刊フェラーリ・グランツーリズモ」第62号
次回はこちら
「週刊フェラーリ・グランツーリズモ」第64号
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コメント
こんばんは、以前投稿したものです。
私も名古屋近郊在住なのですが、もしかして、今日夜6:00ごろ名駅地下○○堂書店で、フェラーリと零戦をレジ右端で購入されていませんでしたか?チラッと横顔を拝見しただけでしたので、、似た方だなーとおもったのですが、、、気のせいでしょうか。実は私もそこでフェラーリを購入しています、今では私の顔を見るだけでフェラーリが出てきます、、、、ははは、、、
投稿: tatsusan | 2009年11月17日 (火) 21時23分
私も今週の作業は10秒で終了しました。シリーズ最速かも知れません。
すでにバッグはボンネットにセットされていました。
パーツがだんだんセコくなっていく件は同感です。
ハーレーも最後の方は要らないものばかりでした。
ただ最終号に最後のタイヤが、最後まで続けないと三輪車になってしまいます。
投稿: カズキ | 2009年11月17日 (火) 21時43分
>tatsusanさん、こんばんは。
>今日夜6:00ごろ名駅地下○○堂書店で、フェラーリと零戦をレジ右端で購入されていませんでしたか?
毎週、購入時間は異なりますが、今日は帰りが早かったのでおそらく私かと思います。
雑誌やテレビで臆面も無くマヌケ面を晒しているので、うっかり悪いことが出来ないです・・・。別にフェラーリや零戦作ってるのは悪くないですよね。
あの書店は非常に長い付き合いながら、非常に気が付く店員さんが何人かおられますね。とりあえずデアゴ確保しておいてから、他の本を物色するのが毎週の楽しみです。でも、フェラーリ終わったら、零戦などは直販購読に切り替える予定です。
デアゴスティーニさんも、さすがにここまで来たら分解組みつけの苦行は無いでしょうから安心しています。
>カズキさん、こんばんは。
ワイパー付けるだけ、仰るとおり10秒です。
>ただ最終号に最後のタイヤが、最後まで続けないと三輪車になってしまいます。
ビルヌーヴ(F1チャンピオンになったジャックじゃなくて、お父さんのジル・ビルヌーヴです)のように、79年のオランダグランプリで3輪でも走り続けたヒロイズムを表現したのだ!と言い張ってやめてしまう人もいるかも・・・いませんね。
3輪というと、私の子供の頃のヒーロー、ジル・ビルヌーヴを思い起こしてしまいます。今はあんなココロを熱くするレーサーがいなくて残念です。
私にとっては、セナと並ぶF1ヒーローです。
投稿: YUJI | 2009年11月17日 (火) 22時53分
はじめまして。
いよいよ完成ですね。うれしいような寂しいような気分です。
さて、yujiさんも以前言われていたように、私の模型も、リヤカウルの右後ろのパネルの部分のチリが合いません。yujiさんは修正されましたか?私はこういったものをあまり作ったことがないので、さて、どうなおしてよいやら。。なんて、ちょっと困ってるところです。。
投稿: れとりばー | 2009年11月17日 (火) 23時18分
れとりばーさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
私のもまだリヤカウルとバンパーのチリが合っていない状態です。フレームごとグイッっと力をこめて修正しようとは思うのですが、なかなかできません。一度、リヤバンパーを外して状態を確認したいものですね。手に負えなければ、気付かなかったフリをして完成としてしまおうかと思っています。
投稿: YUJI | 2009年11月18日 (水) 07時13分
> あの書店は非常に長い付き合いながら、非常に気が付く店員さんが何人かおられますね。
お恥ずかしい話をひとつ
私は某有名CD店系列の本屋で買っているのですが。
ここはアルバイトの子が入れ替わりが激しく、
長くいる店員は私の顔を見て黙っていても領収書を書いてくれるのですが。
今日フェラーリと零戦を取りに行ったら見慣れない若い女の子が接客してくれました。
会社名と但し書きを教えると但し書きの処で竹かんむりを書いてボールペンが止まり何やら探し始めました。
私が「分かんないの、木へんに目だよ」と言うと「ハコやんか」とツッこみもせず言われたまま書いてくれました。
私は「書箱代」と書かれた領収書をもらってきました。(まぁありそうな品物ですが)
投稿: カズキ | 2009年11月24日 (火) 13時46分
カズキさん、こんにちは。
書箱・・・笑わせていただきました。
お客様の言ったことなので、仕方ありませんね。今日も、書箱ご購入、お疲れ様です。(何か嵩張りそう・・・)
投稿: YUJI | 2009年11月24日 (火) 17時40分