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2010年8月 4日 (水)

KATOのチビロコセットは、以外と曲線に弱い?

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先月末に発売になっていた、KATOのポケットライン「楽しい街のSL列車 チビロコセット」が模型店の店頭に並んでいたので、ひとつ購入してきました。5月の静岡ホビーショーのKATOのブースで試作品を見て以来、発売を待ち望んでいました。こういう豆汽車には目が無いのです。

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細長く、小振りの箱に収められています。定価は4725円(税込)ですが、割引店ならば3000円台で購入できます。実にリーズナブルな車両セットです。

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ユニトラックの線路とサウンドバッテリーパックがセットになっている「チビロコトータルセット」も売っていましたが、こちらは機関車や客車のカラーリングが、まんま遊園地の豆汽車風なので、まずは車両だけのセットのみ購入です。

今回購入しなかった「チビロコトータルセット」に同梱されているサウンドバッテリーパックは、ボタンを押すと、「発車ベル」「電車の走行音」「警笛」「列車接近放送」の4つのサウンドが楽しめるということです。SL列車のセットなのに、車両にそぐわない電車の走行音ですが、一度実物を見てみたいものです。SLのドレーンやブラスト音、汽笛サウンドだったら即買いして分解!となるところでした。

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ボール紙のケースの中は、ウレタンのケースのみの簡単な包装です。小さなBタンク機関車と、2軸客車が2両入っています。機関車も客車も、グリーンを主体として赤いアクセントが入っています。派手ではありますが、決して遊園地風ではありません。

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このポケットラインシリーズは、20年以上前に発売になっていて、当時はお手軽な価格のNゲージ車両としてそれなりに人気を博したものです。BトレインショーティーもTOMIXのトーマスシリーズも無い時代、おとぎの国からやってきたような可愛らしい車両セットは貴重な存在でした。

小型で安価な車両が百花繚乱の現在になって、カラーリングだけ変更して再販になった理由は判りませんが、可愛らしいスタイルは、十分今でも通用する出来だと思います。Bトレ等に無い、「きちんとした感」があります。

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主役のBタンク機は、ボイラーが細くて低い位置にあります。パイプ煙突が長く伸びていて、非常に均整の取れた、古典的な機関車の佇まいです。しかも、Nゲージ車両としては非常に小さい。

この機関車は自走しません。モーターが入っていなければ、これだけ自由なスタイリングが出来るという見本のような車両です。足回りはかなり省略されているものの、キチンとロッドが回転します。動輪直径が小さいので、チョコマカと目まぐるしく動いてカワイイ。

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ボイラーの左右に位置するライトはダミーで光りません。そもそもこの機関車には集電機能がありません。
先頭部の連結器はダミーです。自動連結器のようなものが取り付けられていますが、左右にはバッファーが取り付けられています。片側は先が丸くなっているなど、架空の機関車ながらディティールに凝っています。

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キャブ内部には何の造形もありません。モーターが入っていないのですっきりしているのだから、バックプレートくらい付ければよいのに、と思うのですが、コストアップを避けて、お子様が夏休みのお小遣いでお手軽に入手できる価格に合わせたのでしょう。

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機関車の次位の2軸客車が動力車となっており、機関車を後ろから押して進む仕組みです。動力は、昔から単体でも発売されている「ポケットライン用動力」です。初期のBトレの機関車や路面電車などで使用していました。2軸の為に、動力性能はイマイチです。

2両目の客車の窓からは、動力のコンデンサーなどが見えます。

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3両目のトレーラー客車も、動力客車と同じような足回りの造形が施されており、客車の中に動力が入っていることを目立たせないようになっています。華奢な機関車に対して、2軸客車が重厚に見えます。

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機関車に動力が入っていないので、とにかく思い切った小ささを実現しています。
同じような年少者向けNゲージエントリー車両の、TOMIXのきかんしゃトーマスと比べてみると、二回りは小さく見えます。

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同じようにエントリーモデルとしての役割を担っている機関車ながら、トーマスとは全く異なるプロポーションです。細く、小さく、低い。
トーマスと並べると、今回のチビロコが、「きかんしゃトーマス」の世界の高山鉄道の車両に見えてきます。色はピーターサムのようですが、形は全く似ていません。上の写真、ちょっと客車が脱線気味です。ダンカンみたいです。

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他の外国製豆タンクと並べてみても、チビロコは格段に小さい!これで自走すれば何の不満も無いのですが・・・。

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同一縮尺で巨大なパシナと並べると、まるで踏み潰されそうです。あじあ号の補機にもなれそうにありません。

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手前の青いCタンクは、メルクリンミニクラブのZゲージ車両です。全幅、全高はZゲージの方が小さいですが、全長はほぼ同じ。チビロコは、Zゲージ車両に迫る小ささなのです。
しかし、メルクリンの方はボイラー内に小型モーターを収めており、単体でも非常に滑らかに走行します。今の技術ならば、チビロコも自走できるようにするのは難しいことではないと思います。

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今回のチビロコと客車のカラーリング、何かに似ています。そこで思い出したのが、伊予鉄の「坊ちゃん列車」です。これは数年前に旅行に行った際に撮影した、道後温泉駅の「お立ち台」に鎮座する坊ちゃん列車です。

伊予鉄コッペルを忠実に再現したディーゼルのハリボテ機関車ながら、松山市内をトコトコ走る姿は雰囲気バッチリでした。機関車のスタイルはかなり異なるものの、この坊ちゃん列車をイメージしながらカラーリングを決定したことは間違いないでしょう。

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松山市内中心部の松山市駅での坊ちゃん列車です。これから手動のターンテーブルで方向転換です。客車も木造仕立てで、車内のシートも木のベンチです。徹底しています。

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今回のチビロコセットの列車、路面電車レイアウトにも似合うかもしれません。
でも、私は路面電車レイアウトを持っていないので、作成中の「鉄道模型少年時代」レイアウトで実験走行です。

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まだ作りかけながら、今回のチビロコセットの列車、鉄橋に乗せると情景にピッタリです。狭いカーブを車体を揺すりながらトコトコ走る状況が似合うと思うのですが・・・。

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しかし、このチビロコ列車、このレイアウトのS字カーブを通過できません。押されている機関車が脱線します。集電性能が低く、非力なポケットライン動力のせいもありますが、車両が小さいのに意外とカーブに弱いようです。

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S字カーブの箇所でなくても、R140のこのレイアウトのカーブを抜ける際にはかなりギクシャクします。カーブの内側では、機関車と客車のバッファーが接触しそうです。ちょっと引っかかったような動きをすると、後ろから押されている機関車は遭えなく脱線です。

ユニトラックの線路とサウンドバッテリーパックがセットになった「チビロコトータルセット」に入っているカーブレールはR216です。元々、KATOのユニトラックにR140なんて急カーブは無いのだから、対応していないとしても仕方ありません。

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ポケットラインの動力入りの客車だけなら安定走行するのですが・・・これじゃ意味がありませんね。運転手も無く、客車だけ暴走しているかのような情景です。

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客車を1両減らしてみると、少しマシにはなるものの、S字カーブ通過が厳しくて脱線する状況は変わりません。
こうしてレイアウトに置いていると、情景としては何とも好ましい可愛らしさです。走らせないで、レールの上に置いて眺めているだけなら最高のマスコットです。

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里山駅に鎮座していると、なんだか明治村のSL列車を彷彿とさせます。でも、一歩駅を出たら、たちまち脱線事故です。しかも、客車が無事で機関車だけ吹っ飛んでいくといった不思議な事故になります。

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結局、このレイアウトには専用のディーゼルカーを走らせて楽しむのが一番となります。チビロコセットはコレクションとして、大切に箱に収めてお蔵入りとなりそうです。

きっと、あまり走行させることは無いものの、時々取り出して手に取って弄んでしまいそうです。「鉄道模型少年時代」のレイアウトを走行できないのは残念ですが、魅力いっぱいの小さな列車です。

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コメント

こんばんわ!私もこの商品を予約していたはずなのですが今だに何の連絡も来ていません。明日にでも○ポン○ッタに問い合わせて見ます。多分春先に予約システムがバグっていた時があったのでそのせいかも知れません。でもこのレイアウトで走れないとなるとそのままほっとくのも手かも知れません。

神社の行灯の改良はまだ終わっていません。今日エポキシパテで型を起こしています。パテが完全に硬化するまで半日かかるので型が上手く出来たかは明日の朝までわかりませんが。もし上手く出来たら明日はレジンで複製します。

投稿: 三日月 | 2010年8月 4日 (水) 23時06分

YUJIさん こんばんわ

わたしもちびロコセットを購入しました。少年時代のレイアウト用に購入しましたが、YUJIさんのご報告を見てあわてて試してみました。やはり客車2両連結ではS字カーブで後ろの客車が脱線してしまいますね。ただし機関車+客車1両連結ですと、S字カーブでもスムーズに走行しています。
個体差があるようですね。

投稿: かめきち | 2010年8月 4日 (水) 23時27分

>三日月さん、おはようございます。

きっと大量入荷していると思うので、お店の連絡ミスっぽいですね。そんなにすぐに売り切れるほどの人気じゃないと思いますが、お問い合わせされれば大丈夫でしょうか。

神社の行灯、グレードアップが目覚しいですね!

>かめきちさん、おはようございます。

チビロコ走行ご報告、ありがとうございます。

私の少年時代レイアウト、線路の間に設置したセンサーが問題かもしれません。S字カーブのない昭和の鉄道模型のレイアウトでは何とか走行します。でもポイント部分で脱線することがあります。

ポケットライン動力を、Bトレ用動力に交換すれば劇的に走行性能が上がるでしょうが、ボギー台車だと雰囲気が削がれますね。

投稿: YUJI | 2010年8月 5日 (木) 07時58分

YUJIさん こんにちわ

チビロコの脱線の件、ちょっとコメントを。
脱線の様子を見ていたら、S字カーブで連結のアーノルドカップラーが思いっきり後の車両を振り回しますね。前の機関車へはこのカプラーが無理やり変な方向に押しているように見えますね。この連結方法を何らかの形に変えてカップラーの左右振りのストロークが小さくなるようにすれば脱線しなくなるかもしれませんね。後の車両との連結はアーノルドカップラーを外して、糸の様な柔らかい物で連結したら脱線しなくなるかも。機関車との連結は針金の先に輪を作って連結したら良いかも。自信ありませんが。

投稿: かめきち | 2010年8月 5日 (木) 11時07分

脱線の件で他の車両(単独では少年時代のレールを通過できる車両)では、カップラーが台車に付いている物は他の車両と連結すると後の車両が脱線しますね。台車がS字カーブで左右に振れると同時にカップラーも大きいストロークで振れますので後の車両を振り回して脱線させてしまうようです。

投稿: かめきち | 2010年8月 5日 (木) 11時22分

こんにちは

ポケットライン復活なんですね。実は子どもの頃、路面電車風のやつですが買ってもらって遊んでいました。個人的に旧バージョン今のものよりカラーリングが好きです。今となっては、思い出ですが未だに手元にあるので、油でもさして動いてくれればいいんですが。

投稿: きのこの里山鉄道 | 2010年8月 5日 (木) 18時46分

>かめきちさん、こんばんは。

チビロコの走行検証、お疲れ様です。
少年時代のレイアウトは、やはりS字カーブが抜けられるかがポイントですね。最初からKATOはR140を保証しているわけではないので、走れなくても仕方ないのですが、工夫して走行可能にするのも楽しそうですね。

>きのこの里山鉄道さん、こんばんは。

ポケットラインはチビロコだけじゃなく、チビ凸、そしてお持ちの路面電車も再販です。20数年前のものならば、逆に今のものよりもしっかりと作ってあるので、保存状態がよければ十分に走るでしょうね。

手にとって眺めているだけでも幸せな気分になれる可愛い機関車です。

投稿: YUJI | 2010年8月 5日 (木) 21時05分

ミニカーブレールでのチビロコ脱線 私も悩みの種です。
ちょっと思いついたのですが、柄の長いアーノルドカプラー
(例えばTOMIXのJC03)に交換したらどんなもんでしょうか?
ちょっと連結面が長くなり見た目が悪くなりそうですが、
急カーブには対応できそうで バッファーを外さなくてもいけそうに思います。 このロコには「鉄コレ1弾2弾」の貨車が似合いそうなので機関車と電動客車の間に無蓋貨車を挟んでみました。その際鉄コレ動力化セットに入っていた「カプラースペーサー」をかませてカプラー位置を延長してみました。今のところ脱線を回避出来ています。

投稿: コッペル3号 | 2010年8月19日 (木) 14時04分

コッペル3号さん、こんばんは。

なるほど、柄の長いカプラーに交換すれば、カーブ通過能力が上がりそうですね!情報有難うございます。

ポケットラインは設計が古いので、車体の小ささとは裏腹に急カーブが厳しいですね。最近の鉄コレなどが良く出来ていることに改めて感心します。

チビロコのスタイルは抜群ですし、お手軽価格なのが良いですね。

投稿: YUJI | 2010年8月19日 (木) 22時07分

チビロコのSLは架空のSLではありません
http://www.youtube.com/watch?v=rcjt9Rsm8c8

投稿: 伊予鉄 | 2013年8月25日 (日) 18時29分

実在します

https://www.youtube.com/watch?v=rcjt9Rsm8c8

この動画に出てるやつです

投稿: テリマヨ! | 2017年7月15日 (土) 19時38分

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