アシェット「公式フェラーリF1コレクション」創刊号!大人の事情でマールボロロゴ無しです
アシェットから先週創刊になっていた「公式フェラーリF1コレクション」の創刊号を買ってきました。先週、集中スポットCMが入っており、それで発売を知った次第です。
例によって、創刊号だけはお得価格の790円です。2号以降は1990円となっています。
「国産名車コレクション」などの小型のミニカーのコレクションシリーズを多く出しているアシェットの新作は、フェラーリのF1マシンだけを集めたものです。首都圏などで先行発売されていたものが、今回全国発売となったようです。
公式ページ
http://www.ff1.jp/home.html
毎号、1/43スケールのミニカーが付属し、その車にまつわるエピソードなどの記事を楽しめるというシリーズです。アシェットではミニカーは人気のあるジャンルなのでしょう。
創刊号は、2000年のF1-2000。シューマッハのチャンピオンマシンです。
ミニカーはフェラーリの市販のミニカーを多く出しているマテル社製です。ロードカーではなくF1マシンだけでシリーズが出来てしまうほど、フェラーリってやっぱり魅力があるのでしょう。フェラーリの創始者である故エンツォ・フェラーリ翁は、市販車を作って売るロードカービジネスに興味が無く、F1の活動資金稼ぎのために利用していたというのは有名な話です。つまり、生粋のフェラーリがこのF1マシンと言えるでしょう。
フェラーリの車販売のビジネスは、レースで使用した前年のグランプリカーの中古車を好事家に売ったのが始まりです。「フェラーリに行けば本物のレースカーが買える!」と評判になってマニアが殺到しました。でもレースに使用したマシンなんて数に限りがあります。欲しがる客は引きもきらないので、レースカーのレプリカを作って販売することになります。しかしそのレプリカを買った客は、乗り心地が悪いだの、荷物が載らないだの、エアコンが無いだの、無いものねだりのワガママを言うようになり、フェラーリも次第にニーズに応じた車、すなわちレースカーとは設計上関係のない車を作らざるをえなくなります。エンツォ・フェラーリはどんどんロードカーから興味を無くし、自社のロードカーを買うお客たちのことを、時にはっきりとバカにするような言動を取ります。ついには金儲けの手段として利用しつつ、ロードカー部門をフィアットに売り払ってしまいました。
今回のシリーズには、エンツォが言うところの本物のフェラーリであるF1マシンしか出てこないのです。
冊子の記事は、他のアシェットのシリーズと同様、読み難い翻訳文調です。デアゴスティーニも、他国で発売したシリーズの日本導入版は訳文のようなので、そんなにコストをかけて文章を書いていられないのかと予測します。
台座に据えられたミニカー、掌の上で楽しめるサイズの鮮やかなロッソコルサのマシンです。
小さいながらも、機能そのままスタイリングというF1マシンの美しさが立体感を持って体感できます。
値段ナリの出来具合で、線が太くて大雑把ですが、細かいデカールが丁寧に貼り付けられていて一見精密に見えます。
マテルのフェラーリF1の市販品のミニカーは結構高価で、モノにもよりますが1台5000円くらいはします。今回のシリーズは大特価でもあります。版権が高いのだと思っていましたが、アシェットには特別の計らいをしているのでしょうか。
但しこのF1、見覚えあるF1-2000と比べると、何だか物足りない感じです。
当時のフェラーリF1マシンのあちこちに描かれていたマールボロのロゴが全く無いのです。
インダクションポッドのサイドやフロントカウル、リヤウィングにデカデカと書かれているはずのマールボロロゴがキレイに消されて、白い余白になっています。何とも味気ないF1マシンです。
冊子の方には、毎号付属のミニカーのモデルの解説があり、ふんだんに写真も掲載されています。そこには当然ながら、「Marlboro」のロゴが描かれています。
近年のF1では、EUを中心にタバコ広告の規制が厳しく、全く姿を消してしまっていますが、10年ほど前までは英国やフランスなど一部の地域を除いてタバコ広告がまかり通っていたように思います。
最近は、F1のミニカーにもタバコメーカー広告を消したものが多く出回っており、アシェットもその慣習に倣ったのでしょう。F1のプラモデルでもタバコメーカーのデカールは付属していないことが多く、別売りで用意されている場合があります。1/43スケールのミニカー用デカールも市販されており、今回のF1-2000用のものも探せば見つかると思います。
2号以降の予告写真にも、当然のことながらマールボロのロゴは描かれていません。まあ大人の事情ということで仕方ないのでしょう。欲しい人は自分でデカールを買うなり作るなり、用意して貼ってくれと言うことでしょうか。
このシリーズは隔週刊にて全50号の予定のようです。F1マシンだけで50号ものシリーズが組めるとは、さすがにフェラーリです。ただ、長年フェラーリに在籍したシューマッハのマシンが7台もあり、アンチシューの方々には複雑な想いのラインナップでしょう。
定期購読者のプレゼントは、特製フェラーリキャップと特製ディスプレイケースです。
2号以降を買う予定がない私は、台座から外してミニカーを楽しみます。
台座の裏からネジを外せは、簡単にミニカーだけ取り出せます。
底面は、ごく簡単にフロアパネルを作りこんだ状態です。6号の126CKのようなウィングカーは、その特徴的な形状を再現できているのでしょうか。
790円のF1ミニカーというのは格安の部類です。冊子もあって2号以降の1990円も決して高価では無いので、フェラーリのF1ミニカーをコレクションしたい方にはもってこいの企画でしょう。私はこの1台だけで満足します。
シリーズガイドには、50号までのラインナップが記載されています。
こりゃ魅力いっぱいです。特に80年代終盤から90年代前半くらいは、私は毎年鈴鹿サーキットを訪れてF1観戦をしていたので、ピンポイントで購入できるのなら買いたいものです。当面欲しいのは、、4号の641/F190のアラン・プロストのマシン、そして6号の126CKのジル・ヴィルヌーヴのマシンは押さえておきたいものです。わざわざ予約するのは面倒なので、そのくらいまで店頭販売してくれることを願います。置く場所無いので、全号揃えるつもりはありません。但し、店頭売りしてくれるのって、本当に最初の内だけなので、シリーズ通じて希望の号だけ欲しいって言うわがままは聞いてくれないのでしょう。
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コメント
アシェットさん、モデル自動車に賭けているようでね。 ”国産名車”カズキさんは90号?、私は150号で卒業します。
ところで、まともで重要で素直なご意見を、 娘が、最後の車として、スバルの、追突防止?のレガシー を強烈にすすめますが、年齢、価格、を考慮して如何でしょうか?。 本当の意見を遠慮無くお願いします。 世論としての、やめたがいい方を期待しますが。
投稿: honest | 2011年9月 6日 (火) 22時02分
PS 選択肢が、零戦に戻りますが。
投稿: honest | 2011年9月 6日 (火) 22時06分
これは創刊号の取り扱いには苦労しませんね。
私自身、F1マシンにはあまり興味なく(競技としてのF1は興味ありますが)ミニカーのコレクションは初代のホンダF1だけです。
フェラーリといえばシューマッハより教授の方が印象に残っていますが零戦に比べてこっちは場所を取りませんので私もひとつ買ってこようかな。
マンちゃん、教授は私と同世代です。
投稿: カズキ | 2011年9月 7日 (水) 07時45分
> 教授の方が
プロストはフェラーリよりマクラーレンの時の方が強烈でしたね。失礼しました。
投稿: カズキ | 2011年9月 7日 (水) 07時52分
>honestさん、おはようございます。
アシェットのミニカーは手堅いシリーズなのかと想像します。日本にもティフォシ多いので、きっとソコソコ売れるかと思います。
零戦の曾孫の様なレガシーの最近機能、オプションで10万円くらいなのですよね。追突防止機能、今迄はベンツのSクラス等にしか付いていなかったですし、とても安いかと思っています。その内、エアバッグやアンチブロックブレーキのような当たり前の装備になって、機能しないに越したことは無い安全装置となるように想像します。
>カズキさん、おはようございます。
リアルタイムで走る実車を見ていたので、私もフェラーリはプロストの印象が強いです。カズキさんが丁度ティレルに携わっておられた頃のことですね。
90年はプロストとマンセルがフェラーリを駆るという夢のようなタッグでした。4号の641/F190くらいまでは店頭で売って欲しいものです。
プロストは日本ではセナの適役として喧伝されて悪者扱いでしたが、私は両方とも好きでした。
投稿: YUJI | 2011年9月 7日 (水) 08時05分
top gear でシューマッハは軽々、トライアルのトップにたちましたね。 やらせなし、さすがです。
投稿: honest | 2011年9月 7日 (水) 22時55分
いつもの本屋さんに行ったのですが店頭積みは売り切れていたようです。予約するほどでもないので諦めました。
投稿: カズキ | 2011年9月 8日 (木) 05時47分
>honestさん、おはようございます。
The Stigに扮したシューマッハ、自前の黒いFXXでのトライ、迫力満点でした。公道走行出来ない&スリックタイヤで記録剥奪されましたが、一度このF1-2000で走ってほしいと願う次第です。ルノーR25で記録したStigの59秒という記録を抜いてくれそうな予感がします。
>カズキさん、おはようございます。
売り切れ残念でした。でもパッケージのゴミが嵩張りますし、深追いするほどのものでもないので、「次行ってみよう!」って感じですね。
投稿: YUJI | 2011年9月 8日 (木) 07時57分