デアゴスティーニのパーツ付き・ハイスペックロボットマガジン「週刊ロボゼロ」の話題です。
久し振りにロボゼロと戯れました。注文していたオプションパーツの一つが届いたからです。ジャイロセンサーキット、赤外センサーキット、センサーラックフレーム、赤外線リモートコントローラーキットを注文していましたが、今回はジャイロセンサーのみ到着しました。
ジャイロセンサーと一緒に、ロボゼロ開発社の姫路ソフトワークス作成の必要データとごく簡単な仕様解説のpdfファイルの入ったCD-ROMが付属していました。しかし、この解説では解り難く、私はジャイロセンサーを機能させるのに悪戦苦闘してしまいました。
正常作動させるまでにあれこれ苦労しましたが、余計な手順を沢山踏んでしまった私には、ジャイロセンサーの動作手順を解説するスキルがありません。デアゴスティーニさんは、動作手順を詳しく書いた手順書を作成してオプション注文者に配布するべきと考えます。このままでは、せっかくの優れたオプションパーツが無駄になる方が出てきそうです。
ひょっとしたら、苦労したのはアホな私だけで、皆さんすんなり出来たのかもしれません。それでしたら、申し訳ありません。
大きな白い箱だったので、注文したオプションパーツが全て届いたのかと思いましたが、スカスカに軽いので、中身の殆どは梱包材でした。
いつも作業台の飾りとなっているロボゼロ君。久し振りに電源を入れてもらえそうです。
入っていたのは、小さなジャイロセンサーとCD-ROM1枚です。ジャイロセンサーには、あらかじめハーネスと接続コネクターが取り付けられています。
付属のCD-ROMには「ROBOXEROオプション用プログラム&データディスクVol.1」と書かれています。ジャイロセンサーだけでなく、他のオプションパーツに使用するデータも入っていました。紙の説明書は入っておらず、このCDの中のpdfファイルを参照して取り付けを行います。
このジャイロセンサー、オプションカタログに掲載されていたものと少々異なります。随分と小型化されている上に、基板がむき出しではなく、プラスチックの透明ケースに収められています。
CD-ROMの中のpdfファイルを参照して取り付けを行います。
ジャイロセンサーの取り付け場所は、腰フレームの裏側です。赤いフレームパーツに両面テープで貼り付けます。ここなら取り付け後も目立たないと思います。
しかしこの場所には、ビスの先が2つ飛び出ています。ジャイロセンサーにあらかじめ貼られていた両面テープでは、このビスの先が邪魔になってうまく取り付けが出来ません。
そこで、最初から貼られていたペラペラの両面テープを剥がして、地厚の強力両面テープを使用することにしました。ビスが飛び出ている部分を避けるように、両面テープをカットします。腰フレームの奥の側面との接触部分にも両面テープを貼って固定することにします。
両面テープを2枚重ねにして厚みを稼ぐと、うまくビスを避けて固定することが出来ました。これでロボゼロが激しく動いても外れることは無いでしょう。
ジャイロセンサーのコネクターは、ロボゼロの背中のコントロールボードに接続します。久し振りに、バックカバーを取り外します。
ゴチャゴチャと詰め込んだサーボモーターのケーブルを掻き分け、ジャイロセンサーを接続する端子を探します。一番左端の端子にジャイロセンサーのコネクターを差し込みます。ここ以外には刺さらない形状なので、間違えることは無いでしょう。
端子を差し込んだら、ケーブルをサーボモーターのケーブルと一緒に束ねます。
サーボモーターのケーブルを束ねていたバンドを切断して新たに束ね直すため、自前で3本の結束バンドを用意する必要があります。
ケーブルを傷つけないように注意しながら、結束バンドを順次切断して、ジャイロセンサーのケーブルと一緒に新しい結束バンドで束ね直します。
ケーブルを束ねたら、余った部分を背中の中に押し込んで、再びバックカバーを取り付けます。
腰フレーム下部に取り付けられたジャイロセンサー、正面から見ているとほとんど目立ちません。
これでハードとしてのジャイロセンサー取り付けは完了です。30分もあれば取り付けられるでしょう。しかし体制制御させるためには、ソフトウェア部分の作業が必要です。
付属のCD-ROMには、ジャイロセンサーのプログラムが入っており、pdfファイルにその使用方法が書かれていました。しかし、解説は僅か8行の文章だけにて、手順書はありません。
ロボゼロの開発元の姫路ソフトワークスが作成した、ロボゼロの基本形であるJO-ZEROの解説書を殆どそんまま使用しているのかと思われます。この8行の説明だけでわかる人って多いのでしょうか。私が何とかわかったのは、プログラムとして登録して、赤外線リモコンのコマンドにてジャイロONとOFFを切り替えることだけでした。
尚、CD-ROMに納められている赤外線コントローラー用のロボゼロファイルをそのままmicroSDにコピーしても動きません。
デアゴスティーニのシリーズを買い続ける様なユーザーの中には、私の様にあまりロボットやソフトウェアに詳しくない人も多いはずです。せっかくオプションパーツを買っても、このままでは無駄になりかねません。
ブツブツ言っていても埒が開かないので、久し振りにRXコントローラーを起動します。ロボゼロのディップスイッチを切り替えて、シリアルケーブルを使用してパソコンと接続します。
参考になりそうなのは、ロボゼロの最終号に付属してきた簡単操作ガイドと、66号の記事です。
RXコントローラーのプログラムエディターを起動して、今回付属のCDに入っている「ジャイロON」と「ジャイロOFF」を登録します。66号の記事を参考にします。
次に、プログラム書き込みを起動して、ファイル書き込みを行います。66号の記事を参考にしていると、機動コマンドであるFile番号の5番に書き込んでしまって、ロボゼロの機動すら出来なくなります。66号の記事、かなり問題があります。
一番参考にさせていただいたのが、何かとお世話になっているカズキさんがご自身の会社のメディアクラフトのHPに記載されているロボゼロ関連の記事でした。まだジャイロセンサーの取り付けはやっておられませんが、うんてい動作やロボゼロに掃除をさせる記事の中のプログラム登録の方法がそのまま役に立ちました。カズキさん、本当にありがとうございました。
「ジャイロON」はFile番号13、「ジャイロOFF」ファイル番号15に書き込み、登録しました。カズキさんの記事によると、13番は赤外線リモコンの1番ボタン、15番は3番ボタンのコマンドに相当するとのことです。デフォルト設定での1番ボタンは左アッパー、3番ボタンは右アッパー。物騒なことをさせたくない私のロボゼロは、左右のパンチを封印し、1番にてジャイロ機動、3番にてジャイロOFFに切替が行えるようになりました。
File番号と赤外線リモコンのコマンドの対照表くらい、シリーズ中に掲載しておくべきと思います。デアゴさんのロボゼロ編集部の方は、本当に記事を見ながらロボゼロを動かしているのか疑わしくなります。私自身、カズキさんの記事無しでは途方に暮れるところでした。
とにかく3時間くらい格闘してジャイロを設定し、ロボゼロ起動後にジャイロセンサーの動作ONにします。小刻みにバランスを取り出し、明らかに姿勢制御に入ったことが判ります。
これまですぐに転んでいた絨毯の床の上でも、こけずに歩くことが出来るようになりました。ジャイロセンサーは正常に作動すると、大きな効果を発揮することは間違いありません。シリーズに入れ込めば良かったのに、と思います。
少々小突いても、ロボゼロは自分でバランスを取ります。勿論、度を越せば転びます。
常に小刻みにサーボモーターを動かしてバランスを取るので、電池の消費は激しいかもしれませんが、10分程度は十分に動作します。これまでとそんなに変わりません。ジャイロをOFFにすると、元通り簡単に転ぶので、これからは常にONにしておくことになりそうです。
これまで必ず転んでいたミドルキックも出来るようになりました。
ジャイロONにした後、しばらく歩行動作などして、ロボゼロをウォーミングアップしておく必要があります。機動直後では、キック時に転ぶことがあります。
オプションのジャイロセンサー動作が苦労の末、何とか作動できたので、乾杯です。この前、明治村にて買ってきた「明治村浪漫麦酒」です。琥珀色が美しい、まったりとした味。地ビールは濃い目のものが多くて、正直すごく美味いものが少なかったのですが、最近は良いものも増えてきました。この明治村のビールはかなり美味しい。
ご面倒かもしれませんが、デアゴスティーニさんには、姫路ソフトワークスの棒切れを投げつけるような雑な解説をそのまま付けるだけでなく、是非ジャイロセンサーの設定手順書を作成していただきたいと思います。ジャイロだけでなく、これから配布される赤外線コントローラーや、赤外線センサーについても、付属のCDの中のpdfだけで設定するのは困難だと思います。編集部内にて、これまでロボゼロにあまり携わってこなかった方に見てもらって、すぐにオプションパーツの正常動作が出来るのなら問題ありませんが、そんな検証は行っていないことは明白です。公式オプションを発売する以上、責任を果たしてほしいものです。
デアゴスティーニのロボゼロシリーズを購読してきたのは、ロボットマニアだけではありません。皆さん全てプログラムに詳しいわけではありません。ホンの一部のロボットマニアを対象にしている姫路ソフトワークスにマニュアル作成を丸投げするのではなく、デアゴスティーニから見た読者視点にて今後、ジャイロセンサー、赤外線センサー、赤外線コントローラー、その他オプションパーツの設定手順を公式ページで公開するか、まずければオプション通販利用者に配布するかを願う次第です。
但し、繰り返しになりますが、他の皆様がすんなり設定できたのならば、以上はアホの戯言ということになります・・・。
無事ジャイロセンサーが動作したロボゼロは、これでようやく完成形!と思われるほどの安定度です。絨毯の上でも上手に歩き、キックもする。今後の赤外線センサーと合わせた自立動作への期待が膨らみます。
前回はこちら
「週刊ロボゼロ」サーボギアの予備入手と外部電源の自作
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