今夜は工作お休みにて、ちょっと関係の無いゲームの話題です。
今更ながら、SONYのゲーム機のPS3を入手しました。
昔からビデオゲームは好きであり、初代PSやPS2は発売日早々に予約して入手していました。しかし最近は工作が忙しいので、トンとご無沙汰です。4年前に発売になっていたPS3も、発売前は予約しようかと逡巡していたものの、結局今まで買わずにいました。発売当時はブルーレイプレーヤーとして使用しても安価なので、ゲーム以外の使い道もありそうだったのですが、それも後に専用のブルーレイレコーダーを入手してしまったので必要ありません。また、ゲームする暇も、この歳(43歳)になって遊びたいソフトもありませんでした。
たった1本のゲームソフトの為に久しぶりに購入したゲーム機、昔のビデオゲームの印象で凝り固まった私の空気頭には刺激的でした。ハードの発達だけでなくゲーム内容の壮大さも手伝って、まさに今、浦島太郎状態です。
PS3は随分と安くなっていて、HDD160GBのモデルならば、4年前の発売当初の半額程度の3万円未満で購入できるようになっていました。価格.comで見ると、今日現在では26,300円なんて店舗もあるようです。
今回PS3を購入したのは、グランツーリスモ5が先月、満を持して発売になったからです。「何だ、ただのレースゲームじゃないの」と言われればそれまでですが、このグランツーリスモシリーズは、私は初代からずっと買い続けているファンなのです。先代のPS2版のグランツーリスモ4の発売から既に6年の月日が経っています。今回は、前回まで無かったフェラーリやランボルギーニ等のスーパーカーも納められているので、我々の年代にも待ち遠しいソフトでした。

私が入手したグランツーリスモ5は、初回限定版と呼ばれるものです。ソフトウェアの他に、初回専用の冊子、そしてプレゼントカーが付属します。ゲームの発売当初は少々売価が高いものですが、以後手に入らないプレミアムを付けることがゲームソフトの常になっているようです。
付属している「The Gran Turismo Magazine “Apex”」という300頁ほどの分厚い小冊子には、自動車評論家の福野礼一郎さんが「モノの秘密、クルマの秘密」と題したプロローグを書かれています。グランツーリスモシリーズのプロデューサーの山内一典氏と昔からよく対談している記事を読んでいるので、深い交流があることを思わせます。生産技術や機械工学、素材や歴史等各方面に造詣が深い福野氏の小気味良い文章に引き寄せられます。
これは初回限定版で無いと読めない貴重なものです。ゲームのオープニングと符合する大切なプロローグであり、影像に込められたメッセージを解り易くする解説がこの前文に込められています。冊子あってのゲームソフトの完成品、といった感じです。
このシリーズでは、レースを楽しむためには技量を磨いてレベルアップしたり、レースで賞金を稼いだりして車を購入しなくてはなりません。購入って言ったって、ゲームの世界のことながら、車のグラフィックや再現性が素晴らしいので、バーチャルな世界で車を所有する気持ちにさせてくれます。7000円程度のソフトで車贅沢のエッセンスが味わえるのでやめられません。初回限定版は、この黒いレースカーが5台付属するとのことです。ゲームを始めた当初は、バーチャル世界に於いても現実同様に貧乏なので、プレゼントカーは助かります。
グランツーリスモ5のソフトは11月25日の発売日に入手して、まあ暇が出来たらPS3買って遊ぼうかと思っていました。しかし、ソフトを入手し、ブルーレイディスクを眺め、付属の冊子の詳細解説を読んでいると、少しだけでも中身を見てみたくなるものです。
せめて、「鉄道模型少年時代」や「零戦をつくる」が終わってから始めようと思っていたのに、とうとう我慢できずにPS3を買ってきました。困ったものです。工作忙しいのに、ゲームなんてやっている暇あるのでしょうか。以前のグランツーリスモシリーズを購入した当時も、それこそ寝食を忘れてのめりこみ、全クリアまで使える時間の限り没頭する日々がありました。前作のグランツーリスモ4からは、Bスペックと称する自分が監督になって運転しないモードが出来たので、寝ている間や仕事している間もPS2付けっぱなしてランクアップに努めていました。育てたドライバーが強くなれば、監督が放置していても独りでに優勝してくれているのです。賞金とプレゼントカーを売っぱらって、バーチャル世界だけでもリッチな気分を味わいました。
意外と小さく軽い箱を開封すると、必要にて最小限の構成物とペラペラの説明書が出てきました。分厚いマニュアルや体験版などは、オンラインで最新版が参照できるので必要ないのでしょう。
PS3を買うと、テレビに接続するコンポジットケーブルは付属していますが、PS3の高画質を体験するには、やっぱりHDHIケーブルは必須でしょう。音声ケーブルが別に必要無いのですっきり接続できます。
最初からHDHIケーブルをおまけに付けて発売している店も多いようです。
PS3のインターフェイスは意外とシンプルでした。もちろん、HDHIケーブルだけでなく、普通のコンポジット入力にも接続できますし、別売りケーブルにてD端子にも接続できます。
LAN入力端子もあります。しかも無線LANも内蔵しているので、我が家の様に無線化した家では気軽にネット接続できそうです。実際に、LANの設定はウィザードに沿っていけば簡単に終わりました。最新のPCの設定並みですが、ユーザー登録の際の文字入力だけが面倒です。コントローラーの操作だけでなく、USBキーボードを別途用意して併用すれば楽が出来そうです。
コントローラーは無線ながら、付属のケーブルにてUSB端子に繋ぐこともできます。このUSB端子に繋いでいる間に無線コントローラーを充電するとの事です。
このUSB端子に、様々なアクセサリーを接続できます。2つで足りなければ、USBHUBで分岐できます。ゲーム機も、インターフェイス部分はパソコン用のものが標準的になっているようです。
イソイソと、自室のテレビの下のブルーレイレコーダー(DIGA)の上にPS3を設置します。このDIGAの上にはフェラーリやBMWのカープラモが乗っていたのですが、サッサと片付けて場所を確保しました。PS3、非常に軽量コンパクトです。重量は約3kg。
テレビが3Dタイプならば、グランツーリスモ5も3Dの大迫力を体験できるとのことですが、我が家のVIERAはそんなものじゃないので2Dで普通に楽しみます。3D体験は、専用メガネの要らない裸眼3Dが普及してから考えます。ただ、32インチのテレビででは少し小さいようです。後述するハンドルコントローラーを使用するのなら。もう少し大型のテレビが欲しいところです。しかし、私の部屋ではそんなの置く場所が無いので諦めます。
ソフトウェアはフロントからスロットインタイプです。
PS3のネットワーク設定、そしてユーザー設定、ソフトウェアのインストールにたっぷり90分掛かりました。皆さん、こんなに時間を掛けてゲーム機セットアップしているのでしょうか。USBキーボードを接続すれば、文字や数字の入力時に時間短縮が出来るのかもしれません。
ちなみに、ソフトウェアは内蔵HDDにインストールしなくてもゲームは出来ます。ただ、オンラインでゲームのデータのアップデートを行うので、最初にインストールしておいた方が良いでしょう。こんな点も、殆どパソコンの設定と同じです。前作からの6年間の重みを感じます。
グランツーリスモ5を起動するといきなり、激しいプロコフィエフの変拍子のピアノ曲が鳴り響き、オープニングが始まります。宇宙から地球を見た画面より、採掘した鉄鉱石を精製して自動車を作り上げていく一連の光景、エンジンが動き出す様に合わせ、ロシア近現代ピアノ曲を選択するセンスに舌を巻きます。シームレスでGTシリーズのメインテーマである「Moon Over The Castle」に続き、実写と見まがうレースシーンが流れます。このオープニングを見ているだけで鳥肌物です。ビデオゲーム作成も凄いところに来たものです。
オープニングの曲は、私は聴いた事がありながらも曲名を知りませんでした。しかし、オープニングを大きな音で流していたので、別室からも聞こえていたのか、妻がやって来て、
「へー、プロコフィエフ。誰の演奏?」
と聞いて来たので、詳しく教えてもらって知った次第です。
オープニングに使用されている曲は、プロコフィエフの「ピアノソナタ第7番 変ロ長調 作品83」の第3楽章とのことで、通称プロコフィエフの「戦争ソナタ」。妻もこのあたりの近現代曲も注文があったら弾くことがあるようで、つくづくピアニストは大変な世界だと思います。楽譜は音符だらけで真っ黒の、それがずっと続く凄まじいもので、素人には理解不能です。
演奏は、ラン・ラン。
世界的な若手の気鋭の正確無比で機械かと見紛うような超越技巧が、デジタルの世界の影像とマッチしています。ピアニスト選択のセンスもバッチリです。ゲーム中のBGMとして使われる多くのピアノ曲もラン・ランの演奏によるものであり、それだけ抽出しても一枚分のアルバムくらいの分量があります。ゲームの開発も、各界の超一流が集う国際プロジェクトになっているようです。
グランツーリスモシリーズは、PS3付属のゲームコントローラーでも遊べますが、やっぱりこのハンドルコントローラーが無いと存分に楽しめません。これはロジクールのGT Force Proという古いタイプですが、とりあえずはちゃんと作動します。ハンドルへのフィードバックも表現されています。
以前、BMW JAPANのサーキットディというイベントで鈴鹿サーキット(東コース)を実際にBMW各車で走行する機会があった時、このハンドルコントローラーを使用してグランツーリスモ4で走りこんで予習したことがあります。予習をしてから実車でコースを走ってみると、走行ラインや路面状況まで実に正確に再現されていることに驚きました。最終コーナー前がゲームよりも更に上り坂になっていること以外は、実際に走ってもほぼ画面通りなのです。ど素人の私が、腕自慢の他の人よりも正確なラインで上手く走れました。このゲームをやり込めば、実際のサーキット走行も上手くなると思います。少なくとも、コースの走行ラインを覚えるのにはピッタリです。
グランツーリスモ5の発売に当って、新しいハンドルコントローラーが発売されているのですが、何処も売り切れで入手できません。コントローラーの新調まで行って入れ込んだら、益々自分の時間をゲームに割いてしまいそうなので、売り切れで手に入らないなら諦めが付いて、丁度良いのかもしれません。
私の旧式のGT Force Proは、ハンドルにセガラリーと書かれていますが、これは当時安かったのでセガラリーバージョンのこちらを買っただけであり、機能的には通常のGT Force Proと変わりません。グランツーリスモ4の時は、PS2のゲームコントローラーで全クリアした後、このハンドルコントローラーを買って改めて最初からプレーしました。最初は下手くそでコントローラーに手が行きますが、ある程度操縦できるようになるとハンドルコントローラーから戻れなくなります。ただ、ハンドルにフィードバックされる力がかなり強いので、やりすぎると翌日筋肉痛を来します。
新しいG27というコントローラーはクラッチペダルもあってマニュアルミッションが楽しめるようです。しかしハンドルには反動や応力が掛かっても、ペダルには何の反動も無いのは旧型と同じ様です。アクセルの振動、クラッチの感触やアンチロックブレーキ等再現して欲しいものです。モデルチェンジにてブレーキやクラッチに反動が掛かるような仕掛けが出来たら入手することにします。
時間がナイナイと言いながらも、少しだけ、と入手してから合計2時間程度遊んでしまいました。前作グランツーリスモ4で培った技術は十分に活かせますし、お馴染みのコースも多数あります。ライセンス入手に集中し、初日だけで国内Aライセンスまでは取得出来ました(ブロンズ・シルバー多いですが・・・)。自信が付いたら、オンラインレースデビューと行きたいものです。
私のお楽しみは、イギリスの自動車バラエティ番組「TOP GEAR」のテストトラックが走れることです。コースを使用するにはスペシャルイベントクリアが条件だそうですが、正月休みにでもゆっくり楽しむことにしましょうか。The Stigのタイムに挑戦!です。
ゲームにてハンドルを握っても飲酒運転でも違反になりませんが、明らかにタイムが落ちて事故が増えるので自重します。グランツーリスモ5では、クルマによっては事故ったらダメージを受けるところまで再現されます。たかがレースゲーム、されどレースゲーム。6年間の人間英知の結集、これから長くに亘って楽しませてもらいます。
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