最近巷で流行っている機能と用途を限定した安価で小型のノートPC、以前から気になっていました。オモチャとして一つ欲しいと思っていました。
昨年は「5万円パソコン」がヒット商品ランキングの上位に入っていたりしました。先鞭は台湾のASUSのEeePCで、Eモバイル契約と込みで100円PC等として大いにネットブックPCの世界を広げました。割り切った商品コンセプトは素晴らしいものがあると思います。
昨日、近所のエイデンで購入したのは、工人舎のSA5ST12AというネットブックPC。新聞チラシに、ネット契約と込みで100円、本体購入は39,800円と掲載されていました。先週、ビックカメラの名古屋駅西店で59,800円で店頭に出ていたのを見ていたので、「こりゃ安い!」と思い、早速出かけました。急激に価格が下がるというのは、もうすぐ新型が出るということなのでしょう。ちなみに2008年11月発売モデルです。
エイデンでの店頭のPOPには「59,800円」の表示だったのですが、チラシにはっきり掲載されているので、もちろん店員を呼んで39,800円で購入します。
凄いなあ・・・。今は4万円で一応PCが買えるのですよね。OSはWindowsXP SP3です。くそのろVistaで無いのが、私にとっては逆に安心・・・。
同じような価格帯のASUSのEeePCやエイサー、DELL、HP等の方が格好が良く、性能も相当良いのですが、この工人舎のSA型、CFスロットがあるのが特徴です。そのためにわざわざこの機種を選ぶのは、私だけではないはずです。
7型液晶画面で1024x600ドット表示は、ネットブックと割り切って使うサイズです。但し、カタログ値での重量は990gと1kgを切っているので、気軽に持ち歩けそうです。メインメモリ512MB、HDDは120GB。まあノートPCとしては十分でしょう。これでナンデモカンデモするわけではありません。
プロセッサはAMD® Geode™ -LX800(500MHz)と非力です。多分、数あるネットブックの中でも最弱の部類です。省電力に重点を置いているのでしょうが、果たしてこんな前時代モノでまともにXPが使用できるのでしょうか。
まあ、これで仕事するわけで無し、多少ノロノロするのは仕方ないと思います。
早速、開封します。
ノートPCとは思えないほどの小さなパッケージから、PC本体と付属品が出てきました。
小さい!
日頃、仕事で富士通のB5サイズの軽めのサブノートを使用していますが、比較にならないサイズと軽さです。もっとも、仕事用は出先でも何でもサクサク動かないとストレス溜まるので、Core 2 Duoにメモリたくさん載せていて、性能的にも比較になりません。
ACアダプタは、ノートPC用としては十分に軽量コンパクトな汎用品です。でも、本体が小さすぎて、やたらと大きく見えます。リチウムイオンバッテリは非常に小型(11.1V 2600mAH、約178g )。これで4時間持つ(カタログ値)とは、非常に省電量設計であると思います。
また、付属品としてウレタンのクッションケースが付いており、これは便利です。画面をタッチして使用できるスタイラスペンもあります。
タッチスクリーン用のスタイラスペンは、DSの様に本体に収納出来るというわけではありません。付属のクッションケースの外側に収納ポケットがあります。
単純にスクリーンをタッチするタイプなので、失くしたら他のものでも代用できそうです。
ノートPCのつくりとしては、結構堅牢に思えます。ディスプレイのヒンジもガッチリしています。後ろ側の出っ張りの部分の最後部にバッテリーが取り付けられます。また、この部分を左手で掴みながら、右手でキーボード操作できるので、立ったままでも使用可能です。
右側面のインターフェイスは、右からUSB2.0ポート、アナログRGBミニD-Sub 15ピンの外部ディスプレイ端子、そしてCFカードスロット(Type-II)です。
このCFカードスロットが私がこだわった部分で、より割り切った他の低価格ネットブックには割愛されているものです。
既に世の中のPCカードスロットはExpress規格になっていますが、まだまだ通信カードにはCFタイプが多いですし、デジタル一眼レフのメモリーカードにもCFタイプがあります。
現在、私の使用しているNikonD90のメモリーカードはSDカードですが、サブとして使用しているD70はCFです。また、持ってはいませんが、より上位機種のD300やD700はいまだにCFとなっています。
USB接続のPCカードアダプタも持っていますが、持ち歩くネットブックだからこそ、余計な荷物を持ち歩きたくないのです。
正面には、右側にインジケータ、そしてマイクとヘッドホンジャック、SDカード、メモリースティック、MMCの3in1メディアスロットがあります。
デジカメのデータのストレージ用途としてもアダプタ要らずです。
左側面は、スライド式の電源スイッチ、サウンドボリューム、USB2.0ポート、LANポートです。
USBポートを二つ備えているのはポイントが高い。USBハブを持ち歩くことなく、気軽に複数のUSBメモリを使用できます。
本体のサイズはカタログ値で約218mm (W) x 約163mm (D) x 約25.4mm (H)です。
しかし25.4mm(H)というのは最薄部の厚みであり、最厚部は35mm近くあります。
この機種の特徴は、ディスプレイを反転させて、タッチスクリーンとして使用できます。
付属のスタイラスペンでマウス操作が出来るのですが、ちょっと試したところ、四隅の反応が悪い様子です。マウスの代用としては少々ストレスが溜まります。フォトレタッチの際のペンタブとして使用するのは有効に思えます。
スクリーンは感圧式なので、スタイラスペンは専用でなくてもOKと思われます。
今まで長らく使用していた持ち歩き用B5サブノートのSONY VAIO SRX-3との比較です。
このVAIO、バッテリー含む重量1.25kgと十分に小さくコンパクトなVAIO SRXですが、今回の工人舎SAとは比べ物にならないほど巨大です。
画面の大きさに差があることは仕方ありません。
気軽に持ち歩けるサイズなので、割り切る部分です。
2001年11月の発売以来、長く使用してきたVAIO SRXですが、これを機に使用することは無くなりそうです。元々たまにしか使用していません。
大きさ比較です。
まともにキーボードが使用できるPCとしては小型のSRXでしたが、今後は、ノートPCを欲しがっていた妻に渡そうかと思います。
OSはWindowsXP SP3なので、まだネットやメールに使用するくらいならば十分使用できます。無線LANの内蔵アンテナは死んでいるので、PCカードのアダプタを使用しています。
携帯電話と比較して、こんな大きさです。
パームトップにベタベタとステッカーが貼ってあって不細工です。早速剥がしたいものです。また、マウスポインタは、画面のタッチパネル、画面左右のスティックポインタ、キーボード手前のタッチパッドと3種類も備えています。また、ディスプレイ横に輝度調整ボタンがあって、気軽に輝度を変えられます。
とりあえず、自宅のアクセスポイントから無線LANでネットに接続し、ブラウザをはじめとするOSのアップデートを完了しました。
ちょっと触った感覚では、メモリが512MBながらも結構使えると思います。通常ページの閲覧は問題なく、youtubeなどの動画も、ストリーミングだとカクカクしますが、ダウンロードしてからならば見られます。画面が小さいので多少のコマ落ちは気にしないようにします。今までのセレロンのVAIOと同じくらいです。
低性能チップセット、低クロックのCPU、古い規格のメモリを使用しながらも、各パーツがうまく調整されているのか、思ったほど遅くはありません。500MHzの低速ながら、結構使えてしまいます。
新品なので、OSの起動時間は1分少々と早い。PCというのは、全く同じ機種でも結構個体差があります。仕事で同じノートPCを多数購入した際に、まとめてセールス向けにセットアップしていると、はずれを掴んだ人がカワイソウな程、速度に差があるものです。
いくつか気になる箇所もあります。
まずは、小ささゆえの、独特のキー配置です。「半角/全角」ボタンは、Fnキーを押しながら1のキーを押します。また、F9からF12までのファンクションキーもFnキーを押しながらの操作です。「半角/全角」ボタン、そして「F10」ボタンは使用頻度が高いので戸惑います。
その他、「」(カッコ)や_(アンダーバー)等の基本的なキーの位置も異なり、スムーズな入力には慣れが必要です。私はローマ字入力なので大丈夫ですが、カナ入力の方には致命的な程の悪いキー配置です。ただ、キー自体の感触は悪くありません。
その他、無線LANの使用には、「Fn」+「F4」キーの操作が必要です。デフォルトでは無線LANはoffなので、電源を入れたり、休止状態からの復帰時には一々on操作をしなくてはならず、自宅で使用しているときには結構面倒です。
BIOSで常時on状態にも出来ますが、ハード的なon-off切り替えスイッチが欲しかったと思う次第です。
パームトップのステッカーを剥がしたら、すっきりしました。
バッテリーを取り付けた状態でのカタログ値の重量は990gですが、キッチン計りを使用した実測値は975gでした。実測の方が軽いとは素晴らしい!
また、電池の持ちも、画面の輝度を落とせばカタログ値の4時間を大きく超えての使用も可能な様子です。このPC初期設定の最大輝度は非常に明るい。小さいながらも画面が美しいのが特長です。
まだまだ使い込まないとよくわかりませんが、現時点では意外に使える感触です。
ただ現時点でのことなので、今後、凝ったWebページが増えてくると表示に時間がかかるものが出てくるかもしれません。また、DVDデータなどの動画の表示もまだ試していません。
所詮39,800円の安物なので、無理なことはこのPCで行おうとせず、持ち歩ける手軽さに重点を置いて使用すれば良いかと思います。
もともと安いPCにあまりお金はかけたくありませんが、512MBのメインメモリだけは1GBに交換したいものです。使用メモリはPC-2700(DDR333)SO-DIMMです。ちょっと古い規格なので、最新のものよりもちょっと高くつきます。
メモリスロットは一つしかないので、512MBを取り外して1GBを取り付けることになります。ネットで検索すると1GBで5000円前後です。
いろいろヨイショしてしまいましたが、もちろん機能、性能とも限られているので、いくら安くても1台目のPCには到底勧められませんし、ノートPCがコレ一台というのも寂しいと思います。少々重くても余裕のあるノートを持って行きたい場所もあるからです。
画面が回転させたり、ペンタブレットになったりと、とにかく楽しいオモチャを手に入れて、ガシガシ触っているのが楽しい人向けと言えるかもしれません。出来ないことはスッパリと諦めて楽しもうと思います。
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