
アシェットから9月9日に新創刊となった「ブルートレイン3車両をつくる」の創刊号を買ってきました。
ずっと放置しているつもりじゃやなかったのですが、結果的にブログの更新が停まっておりました。昨年4月より埼玉県朝霞市に単身赴任で引越しており、工作的なことは全く手を付けることなく過ごしております。初の単身赴任だったために状況が良く分かっておらず、
「たまに帰省した時に何か作れるだろう」とか、
「社宅でも何かできるだろう」
なんて考えていました。しかし実際には帰省時には予定が詰まっていて殆ど趣味的なことは出来ず、しかも今年3月頃からは新型コロナウィルス感染予防対策のためにずっと帰省できない時期が続いたりしておりました。現在は様子を見て対策を施して最低限の帰省はしていますが、帰った時にのんびりするには程遠い状況です。
また赴任先の社宅では、基本的に仮住まいの部屋にモノを必要以上に増やしたくないものです。また転勤になるかもしれませんし、いずれ自宅に帰る時が来ることでしょう。引越しの手間を今から考えても仕方ないのですが、新しいことを始めるのに自制がかかるのです。ということで、以前は本に囲まれて生活していたような感じだったのに、殆ど読書もしなくなってしまいました。集合住宅で大きな音を出すのも憚られる為に、楽器もウクレレをたまに楽しむくらいになっており、仕事中心の無味乾燥な生活が続いているように思います。
社宅に帰っても、自分の為だけの家事を済ませてサッサと寝るだけの生活では、心がカサカサに乾燥してしまいそうです。
本をあまり読まなくなったとはいえ、たまに書店は覗きます。先週はデアゴスティーニの「週刊スカイライン2000GT-R[KPGC110]」と並んで、アシェットの「ブルートレイン3車両をつくる」の創刊号が平積みされていました。非常に大きなパッケージなので、手に取るのに勇気が要ります。殆どは外箱と保護材の大きさながら、これでまた部屋に荷物が増えると警戒心が働くのです。
それでもブルートレインという響きは私の年代としては懐かしい!創刊号だけなら楽しんでから処分すればよいだろうということで買ってきました。創刊号は税込299円という特別価格です。
アシェットブルートレイン3車両をつくる
創刊号は特別価格299円、2号以降は1,999円で全120号の予定です。但し、3車両の車体外装パーツの号は3,999円と倍くらいに価格が上がります。
そして、3段式ディスプレイ台が付属するプレミアム定期購読の場合は、4号以降250円が加算されて2,249円、車体外装パーツ付属の3号は4,249円となります。
全120号の増額は
通常の定期購読の場合、税込244,171円。
プレミアム定期購読の場合、273,421円。
120号終了するまで、消費税率が10%のままであるという前提での総額です。週刊なので、終了までは2年半くらい掛かります。
32分の1スケールの1番ゲージ鉄道模型3両の価格としては安いとも言えなくはないですが、一括ならまず買わない価格です。プレミアム定期購読なら、組み立てに要する道具やなんか、そして終了間際に発表されるであろうオプションパーツを揃えてたら、総額30万円を超えるでしょう。
期間が長いので、趣味の費用を月に8,000円から1万円くらい加えるくらいと考えればそんなに高価に感じないのが、こういうパートワークの怖いところです。それにだんだん仕掛品が場所を占領していきます。

ともあれまだ創刊号。巨大なパッケージを手に取ると、ズッシリと重みを感じます。主要パーツは金属製の様です。

書店の店頭でも付属のパーツの様子を確認することが出来ます。創刊号はやはり列車の顔ともいうべきEF66型の顔の部分です。「あさかぜ」のヘッドマークも付属しています。32分の1スケールと大型なので、このヘッドマークだけでも個人的には創刊号を買う価値があったように思います。290円ですから・・・

開封すると、冊子、パーツとともにスタートアップDVDが入っています。このモノとしてのDVDが付属していることは何だかお得感があります。映像なんて今どきはyoutubeのリンク先を載せてくれれば十分でもあるのですし、ディスクをセットするのもひと手間ではありますが、このDVDを付属することによって購買意欲を掻き立てているような気がします。

DVDの映像の中には、シリーズで組み立てる模型の紹介はもちろん多くあります。4号までの組み立て手順も入っています。それに加えて、実際にブルートレインが活躍していた時の資料映像が多く入っているので結構楽しめました。
牽引機のEF66型が「マンモス機関車」なんて呼ばれていたと映像中にありました。もともと貨物機で当時最強の電気機関車だったのでそういう紹介なのでしょうが、活躍当時、EF66をマンモスと呼んでいる書籍は少なかったように思います。マンモス機関車といえば、更に前の時代のEH10型であったような印象です。古いですが。
今回のシリーズでは、あさかぜの牽引機がEF66型になった昭和60年(1985年)3月14日のダイヤ改正の時の姿がモデルになっているようです。その当時はまだ国鉄時代です。
国鉄からJRに代わるのは1987年4月1日。
シリーズには「JR」マークのデカールが付属するようなので、1987年から1993年3月18日のあさかぜ食堂車廃止までの姿を再現するのなら、機関車や客車のサイドにJRマークを貼ればよいでしょう。製作者が実際に乗った列車など、思い入れのある時代の姿に組み立てられます。
私は、個人的にはあさかぜ等東海道を走るブルートレインの牽引機はEF65PF(1000番台)の印象が強いのですが、実際にはEF66の時代が最も長いことがわかります。EF66型は元々高速貨物機で、ブルートレインの牽引機になったのは、貨物需要減少による余剰機の有効利用的な印象を持っていましたが、その後すっかりブルートレインの顔に定着してしまったようです。

機関車は56cm、客車2両はそれぞれ64.5cm。3両連結すると全長185cmという長さ。完了後に連結した状態で展示できる方はあまり多くないでしょう。組立シリーズは大抵完成後は置き場所に困るものが多いのですが、これは最たるものです。興味はあっても二の足を踏んでしまいそうです。

4号以降、毎号250円が加算されるプレミアムコースにすると、雛人形のように飾れる3段式のディスプレイ台がシリーズ終了時に配布されます。サイズは幅70cm、奥行き52.5cm、高さ27cm。大きいことには変わりありませんが、現実的になってきます。
但し、公式サイトや冊子内の解説を読んでも、ディスプレイ台に被せるアクリルケースが付属するとは書いてありません。このディスプレイ台のコストは29,250円。それに加えてアクリルカバーがオプション発売されるのでしょう。

パーツを取り出してみます。創刊号はEF66型の車体前部の組み立てです。
鉄道模型としては非常に大きい!しかも金属製なので重い。模型にはあらかじめ塗装が施されています。大型模型をきれいに塗装するのは難しいので、これは良い措置です。ただ、青とクリームの塗分けが少々甘いのが気になります。

車体前部パーツ、ナンバープレートの飾り台座、ヘッドマークは金属製です。ヘッドマークなんて樹脂製かと思いましたが、金属とは。持ってみると質感が良い。

今回は手すりなどの細いパーツを取り付けます。小さなパーツは樹脂製です。ランナーから切り離すのにニッパーが必要です。小さなヤスリやカッターナイフもあった方が良いでしょう。私の場合、社宅にヤスリなど持ってきていないので、今回は少々適当な組み立てとなりました。
ナンバープレート台座はビス止めですが、それ以外の手すりなどのパーツは接着です。こういったパートワークでは、本当に細いパーツ以外はビス止めにするのが良いのですが、そういった設計をするのはなかなか手がかかって難しい事です。このシリーズでは設計を安直にして、小パーツは接着を基本とするようです。塗装済みではありますが、組み立て難易度はそんなに低くはないと思われます。きれいに作るにはそれなりのテクニックが必要ですし、随時改良もしなければならないでしょう。そういう状況は創刊号を見れば大抵判ります。

慎重に組み立てていたら30分弱を要しました。手すりパーツを取り付ける箇所の凹みが少なく、ガッチリ固定するためにはピンバイスとドリルなど用意した方がよさそうです。
創刊号に接着剤は付属していません。私は瞬間接着剤で安直に組み立てましたが、気を付けないと白化して目立ちそうです。透明の多用途接着剤や2液性のエポキシ接着剤など、何種類か揃えておいた方が良さそうです。今回の手すりのパーツは瞬着だと後程取れてしまうと思います。きちんと組み立てたければ、エポキシ接着剤で進めたいところです。今回は創刊号の体験なので、瞬着で横着しました。

2号は2週間後の9月23日の発売です。まだEF66型の前頭部の組み立てが続きます。飾り帯が取り付けられるので、EF66らしくなるでしょう。
しかし3号、4号では寝台車の内装も手掛けるので、序盤は3車両の特徴的な部分を組み立てて読者を掴み、その後もひと車両に集中せずに作業が続くことでしょう。
現在53歳の私は、ブルートレインが全盛期に多感な幼少期や青春を過ごしてきました。中学生くらいから実際に汽車旅で数多く利用してきましたので思い入れはあります。「あさかぜ」自体は、下りは名古屋を深夜に通り、上りは未明に通るのであまり乗車する機会がありませんでした。乗車したのは上り2回だけ。それも食堂車が廃止された後の下関始発となっていた時なので、このシリーズの姿のあさかぜ号には乗れませんでした。
今は豪華なクルーズトレイン以外は、サンライズ出雲・瀬戸しか無くなってしまった定期運航の寝台夜行列車。青い車体が日夜日本列島を駆け抜けていた時代は遠い過去のことになってしまいました。このシリーズはとりあえず創刊号だけのつもりでしたが、ちょっと興味が湧いてきたので2号以降書店で手に入れば買ってみようかと思っています。
但し仮住まいの身で定期購読は困難です。アシェットさんは直販の通販だと数カ月くらい平気で遅延し、問い合わせにもなかなか返答が無いという噂も聞きます。割ときちんと届き、対応が良いデアゴスティーニさんとの差があるようです。実際、私も警戒してアシェットの定期購読は経験がありません。書店予約しても、いつ引越すかわからない状況では書店に迷惑が掛かります。何にせよ2年半の長丁場。その間、今の社宅に住んでいる保証はありませんし、まず途中で転居しているでしょう。大量の仕掛品を移動させるのにも躊躇します。
シリーズ内容に魅力があるだけに、自分の現在の境遇とアシェットさんの対応の不安で結局二の足を踏みそうなのが残念ですが、今は創刊号を眺めて、しばし夜行列車に乗った気分を想像して楽しみたいと思います。
次回はこちら
アシェット「ブルートレイン3車両をつくる」第2号 次回以降も購読しようかと思います!
最近のコメント