「昭和の鉄道模型をつくる」のシリーズにて鉄道模型ジオラマ制作マガジンの世界を切り開いた講談社さんから、8月20日に待望の続編が刊行されます。雑誌名は「鉄道模型少年時代」です。「昭和の鉄道模型をつくる」の発刊から2年、シリーズ終了してからもはや1年が経っています。
先月、講談社さんが私の「昭和の鉄道模型をつくる」のレイアウトを取材にいらしたのは、この雑誌の記事掲載についてでした。早々に雑誌やシリーズ概要を聞いてはいたものの、守秘義務があるのでブログ記事には書けませんでした。ようやく講談社さんから公式に案内があったのでご紹介できます。私が受けた取材の記事は10号に掲載予定と聞いていますが、まだ変更があるかもしれません。
講談社BOOK倶楽部「鉄道模型少年時代」
http://shop.kodansha.jp/bc/shonenjidai/
今回も昭和の情景を製作するというのは同じながら、神社やお祭り、学校の光景などを作りこんで、動きのある里山の集落を表現するようです。しかも、電飾やサウンド機能を載せて、音と光での演出がなされており、小さなテーマパークを作るような楽しみが味わえます。ただ、鉄道模型の走行機能については割り切っており、ポイントを配置しない単純なエンドレスです。コントローラーも鉄道コレクションのコントローラーなので、本格鉄道模型というよりは、動くオブジェとしての存在となりそうです。
全75号シリーズです。
創刊号は790円(税込)、以降は各1,590円(税込・一部特別価格あり)、合計119,610円(税込)となります。模型のサイズは横60cm×奥行45cmです。前作同様、動力ユニットの回は特別価格となるのでしょう。
公式ページにブログパーツがあったので、貼っておきます。
踏切の遮断機も上下するかのような表現です。まさか、とは思いますが、思わず期待してしまいます。期間限定なので、いずれ見られなくなってしまうと思います。
全75号のパーツリストが明らかになっています。
もちろん、途中での変更もありえますが、デアゴスティーニと異なり、先の見通しを立てて工作できるのは好ましいことです。サプライズが無くてつまらない、といった考え方もありますが・・・。
創刊号 里山交通 キハ1001形ディーゼルカー
2 里山駅1(駅舎) 原寸レイアウトシート
3 里山駅2(ホーム) 多目的ボンド
4 レールセット1
5 駅前踏切 道路
6 バス 停留所
7 かやぶき農家
8 フィギュア1(駅周辺の人々)
9 木製ベースA
10 木製ベースB
11 木製ベース用パーツ
12 木製ベースC
13 木製ベースD
14 川図面 木工用ボンド
15 地面用パネル(木製ベース用)
16 地面用パネル(神社部用)
17 地面用パネル(崖・川原用)
18 石垣パーツ プラスター
19 トンネルシェード 石橋
20 鉄橋
21 レールセット2
22 レールセット3
23 コントローラーキット1
24 コントローラーキット2
25 動力ユニット
26 露店1(射的・イカ焼き・たこ焼き)
27 露店2(やきそば・あんず飴・カルメ焼き)
28 露店3(お好み焼き・ハッカパイプ・ヨーヨー釣り)
29 露店4(輪投げ・わたアメ・金魚すくい)
30 照明ユニット1(建物用)
31 照明ユニット2(露店用) 両面テープ
32 ミニスピーカー
33 サウンド照明用メカユニット
34 レールクリーナーセット
35 川・川原用石 砂利
36 パウダー2種 スポイト 木工用ボンド
37 道路 小踏切 柵
38 カーブ用踏切
39 バラスト2種 スポイト
40 神社1(境内・参道・階段・柵)
41 神社2(本殿)
42 神社3(拝殿)
43 神社4(手水舎・神輿倉・鳥居・看板・稲荷神社)
44 分校1(校舎)
45 分校2(朝礼台ほか)
46 駅前雑貨店
47 駅前旅館
48 石碑 山のお墓 ほか情景小物
49 稲穂 そばの花
50 樹木1(竹)
51 樹木2(柿・紅葉)
52 樹木3(葉桜)
53 樹木4(杉)
54 樹木5(唐松)
55 樹木6(銀杏)
56 コントローラー用ACアダプター
57 電柱 街灯 石畳
58 フォーリッジ2種
59 神輿 灯籠 フィギュア・かつぐ人
60 自動車1(ダイハツC08オート三輪・マツダK360)
61 昔の自動車2(トヨエース・スバルサンバーライトバン)
62 オートバイ・自転車
63 屋台1(焼いも屋・おでん屋)
64 屋台2(ラーメン屋・うどん屋)
65 フィギュア2(神社の人々)
66 フィギュア3(農家の人々)
67 フィギュア4(祭りの人々)
68 フィギュア5(小学生と先生)
69 フィギュア6(高校生)
70 フィギュア7(観光客)
71 ジオラマ側面パネル
72 背景版
73 サボ式名前プレート
74 トレーラー化パーツセット
75 キハ1501形ディーゼルカー
9~13号の比較的早い段階にてレイアウトパネルを配布するというのは、読者側にやさしい配慮と思われます。この狭いスペースの中で、前回実現できなかった水面や鉄橋、高低差表現なども盛り込んでいるのは、設計の秀逸さを物語っています。監修はまたDDFさんでしょうか。公式ページに表記はありません。
照明ユニットは建物と露店用の2回線。きっとTOMYTECのジオコレ電飾キットを使用すると思われますが、オリジナルかもしれません。合計16個の照明が点く予定です。結構賑やかになります。
私はといえば、創刊号と自身の掲載号は購入するでしょうが、他は検討中です。20号ぐらいから予約しないと手に入らなくなると告知されますが、前回も結構継続して店頭に置いている書店がありました。できれば好きな号だけつまみ食いといきたいのですが、講談社さんとしては困ったことかもしれません。でも、製作場所がありません。
33号のサウンド照明用メカユニット、40~45号の神社と学校のあたりは欲しいものです。基本的にはTOMYTECのジオコレシリーズのストラクチャーですが、学校はまだ発売されていませんし、神社はコンパクトに改良されているので注目のアイテムだと思います。
サウンドは、発車音、ブレーキ音、警笛、踏切、祭囃子の5つとのこと。このユニットだけでも是非欲しい!
かつて鉄道模型というのは、傍から見ると難しそうで、特にジオラマを造りこんだレイアウトを楽しむには本格的な模型店へ行かないとちゃんとしたものは手に入らないような印象がありました。クラフトマガジンの形で、書店で手軽に手にできるような存在にした前回の「昭和の鉄道模型をつくる」の功績には大きいものがあると思います。
前回を楽しんだ方がどれだけ「鉄道模型少年時代」に挑戦されるかはわかりませんが、鉄道模型ジオラマ製作を楽しみたいという方は以前よりもずっと多いと思います。きっと新規の購読者も多いことでしょう。ポピュラーな趣味として定着してきたことを実感します。
この新しい要素もふんだんに詰め込んだ意欲作を応援したいと思います。
次回はこちら
「鉄道模型少年時代」創刊号
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